ただし――と謎の声は続けた。
マッシュは慌てる。
謎の声はそう言って小さく笑った。
ファーンとした顔で言ってのけたマッシュ。そこにすかさず入るは、フィンのツッコミ。
というやり取りをフィンたちが小声でしている間に。
マッシュが話をまとめようとしていた。片手を天井に向けて差し出すマッシュ。
ラブとドットのツッコミが虚空に響いたあとに。
レインの冷静に分析に、アベルとアビスは納得したように頷く。確かに、マッシュが暴れるなんてことがあれば、どうなることか……予想もつかない。
謎の声はそう言った。
ランスが手に持った宝箱の蓋を開けた。その途端、そこから眩しい白い光が漏れ出す。
思わず目を瞑る。マッシュたちを、転送魔法の炎が包み込んだ。
最後にそれが聞こえたあと――――訪れる静寂。
マッシュたちは、恐る恐る目を開けた。
そこは。
もとの学校の廊下だった。薄暗いダンジョンではなく、陽の光が差し込む明るい空間。その差に思わず目が眩む。
フィンも目を開く。松明も大理石の床も無い、謎の声も響かない、敵もいない――――平和な世界。
ドットが何かを見つけたようだ。
皆が、ドットの視線の先に目を向ける。
そこにあったのは……。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。