俺が思い当たる場所といえばあなたの気分がてら走らせた公園だ
曲がると人影があった
匠海とあなたって本当にお似合いだと思う
このまま付き合ってしまえなんて思ったりもした
こういう時、なんで声かければいいかわからない
ただ俺とあなたの間だから許してほしい
匠海ごめん。
俺は無意識とかじゃなくてしっかりとあなたの手を握った
お前は1人じゃない、って言わんばかりにしっかり力を込めた
これは正直俺から出た言葉じゃない
俺が恋愛で悩んでる時に匠海に助言された言葉だ
莉亜先輩はすごい
正直俺とあなたの方が仲良いし一緒にいる時間は長い方だと思ってる
だけどこんなに一緒にいても莉亜先輩といるあなたの方が笑顔が素敵だ
帰り道
前には元気を取り戻したあなたと莉亜先輩がニコニコ話しながら歩いている
その後ろには俺と匠海だ
違うよ匠海
悔しいのは俺の方だよ
毎回何かあるたびにお前と俺を比べてしまう
お前は俺より何もかも優れている
正直にならない俺に尊敬してくれてる匠海は本当にいいやつだと思うしやめてほしい
これ以上あなたの心も匠海の心も傷つけたくない
2週間後あなたの合格発表が終わったあと俺達2人は告白する
これが俺からあなたに送る最後の言葉になってしまうかもしれない
もう今の関係は無くなるのは確定だ。
でも俺はやってみたい
初めてだが俺は成功するとは思ってない
なんなら失敗で終わると思ってるけど
匠海のせいでやってみたいって気持ちの方が勝ってしまう
いつもなら逃げ腰なのに今回は違う














編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!