第28話

クリティカルヒット
874
2024/05/26 03:00

 あなた side








兎耳山 丁子
  ながちゃん大丈夫ー!?  
柊 登馬
  怪我はねぇか?  
梅宮 一
  あなたセンセー、
やっぱりかなり危ないけど
本当に見届けるのか?
あなた
  みんな心配性すぎね  
何ともないよ





      周りからそんな声を掛けられる。

  相変わらずの大袈裟なみんなを少し押しのけて、

       十亀の横に一歩踏み出した。






   見上げた十亀の横顔は酷く苛立ちに満ちていて

   今にも缶を投げてきた奴を殺しそうな感じだ。





十亀 条
  弱いくせに、女相手に調子乗るとかさぁ  
キミ、何様のつも__________
あなた
  十亀  





十亀 条
  なに?ちょっとアレ片してくるからさぁ  
後ろで待っててよぉ




  口調はいつも通りだけど、目が怒りに満ちている。

    何がそんなにムカつくのか知らないけどさ、


あなた
  その必要は無いよ。缶渡して  
十亀 条
  え? 
あなた
  その手に持ってる缶だよ  
私に渡して
十亀 条
  え?あぁ、うん…  






     十亀は戸惑いつつも私に缶を渡す。

 私はそのまま、缶を投げつけてきた奴の顔目掛けて






あなた
  ふんっ…!  




     思いっきり、缶を投げつけてやった。



  ッがァ! 





   当然、私の缶は顔面にクリティカルヒットし、

    相手はあまりの衝撃で気絶し転倒する。





兎耳山 丁子
  〜っ!さっすが、ながちゃん! 
梅宮 一
  おぉー  
十亀 条
  ははっ、やるねぇ〜  
楡井 秋彦
  すっごい音しましたね…  
桜 遥
  相変わらず猛獣だな  
蘇枋 隼飛
  ………  





     各々が私に対する感想を述べる中、

  私は堂々ともう一歩前に踏み出し、声を張り上げる。





あなた
  私に不満があるなら  
いくらでも缶投げてきなよ
あなた
  全員気絶させてあげる  
  っ………  





      私が周りにそう睨みをきかせたら

        シン……っと静まり返り、

     そこかしこで息を飲む音が聞こえた。





あなた
  それと十亀  
十亀 条
  ん〜?  
あなた
  さっきはありがとね  
でも、自分の身くらい自分で守るよ
十亀 条
  ……ははっ、相変わらず面白いねぇ  





       そう言って十亀は目を細める。

   正直、獅子頭連のことはあまり知らないけど

   十亀はそこまで悪い人には思えないんだよね。
































_@_
予約更新ですので返信夜頃になります💦

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