私と渚は校庭の真ん中に立つ。それをみんなが見守る。
渚(さすがに手加減はしないとね…)
うーん、どうやったらいいんだろう?←ノープラン
みんなの打ち合いの様子を思い出して、考えていると
待って、そういえばあの動きDu Du-Wa DO IT!!のダンスに似てるかも!?
もしかして、大空先輩も打ち合いをしてたのかな?
だったら、私も全力でついてかないと
殺せんせー「お二人とも準備はよろしいですね?では、始め!」
その瞬間、渚の姿が消えた。
アクア(早すぎる、あっという間にあなたの背後に)
渚「ごめんね、あなたさん」
そう言い渚は後ろからナイフを当てようとすると、
渚「えっ!?」
私は渚の懐へくるりと回り込んだのだ。
『……うん、やっぱり似てる!私の大好きな『Du-Du-Wa DO-IT!!』、あのサビ前のターンの重心移動だ!』
殺せんせー「ヌフフフ!なんと、暗殺の歩法をアイドルのステップで回避しましたか!」
アクア(バカな……あの至近距離で、思考を『ダンス』に切り替えて回避したというのか?)
渚「あはは……(名前)さんには、僕の殺気も『演出』に見えてるんだ。これは一本取られたな……!」
E組のみんなから驚きの目で見られる。
『渚のステップかっこよかった!私もあれやりたい✨』
渚「かっこよかった……って僕が!?///」
渚は顔を赤くしてそう言う。
業「渚くん、よかったねー。いつもみんなからかわいいって言われてるから」
こうして暗殺体育は幕を閉じた。
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三日後
あれから扉は現れず、私とアクアはE組の校舎で寝泊まりしていた。
三日もあれば、みんなと打ち解けてきたのであった。
莉桜「ねぇ、あなたって本当に中3なの?」
『だから、本当にみんなと同い年だってば!』
これ聞くの何回目?と付け足して私は頬を膨らませる。
業「だって、行動が幼稚っていうかさ昨日だって、『特訓だ!』とか言って一人で裏山の崖を素手で登り始めたでしょ? いくらバカな小学生でもやらないでしょ」
業は、あきれたように肩をすくめて笑います。
『それはアイカツでは常識なんだから! 崖を登れば、新しい自分に出会えるんだよ!』
全力で反論するあなたの横で、アクアが静かに補足します。
アクア「……悪いな、赤羽。こいつのいた世界では、それがアイドルとしての『正解』らしい。止めようとしたが、気づいたら頂上まで行ってた。」
渚「あなたさん、本当にアイドル……なんだよね?」
渚の引き気味な視線に、クラス中が「アイドルとは何か」を真剣に悩み始めた。
カエデ「アクアさんは本当に私たちの一個年上なんですか?なんか大人ぽくてもう大学生くらいかなって」
業「……精神年齢の話なら、40歳か50歳くらいのおじさんなんじゃない?」
ニヤニヤと意地の悪い笑みを浮かべる業。アクアはピクリと眉を動かしたが、冷淡な視線を返すだけで特に否定はしなかった。
アクア「……あいにく、老け顔な自覚はない。環境が人を大人にさせるだけだ。お前らだって、命のやり取りを日常にしていれば嫌でもこうなるだろ」
淡々と答えるアクアに、女子陣からは「重い……」「説得力がすごすぎる」と溜め息が漏れる。
そんな中、私はクラスの様子に目がいった。ここ数日ずっと思い詰めた表情で勉強をしている生徒が多いのだ。
『みんななんだか苦しそう』
渚「それはね、僕たちみんなもうすぐ受験なんだよね」
『受験!?私はつい一週間前に中3になったばっかりだよ!?』
私は驚く。
アクア「やっぱり、違うセカイだし時間のズレがあるのか」
『それにそっか。スターライト学園は中高一貫だからか、そんな雰囲気なかったな』
私に何かできることないかな。
受験と殺せんせーのことと闘うみんなを元気づけられないかなと考える。
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《今日のアイカツ!格言》
あなた『暗殺体育だって、ダンスレッスン!』











編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。