ある晴れた日、ひとりの少年がある国に迷いこんで来た。
名を「剛(つよし)」という。
隣の国の王子だが、自分の国にいるのがいやになり、孤独で寂しい日々を送っていた。
仲間と呼べる人と会いたい。
誰か俺の友人になってくれる人はいないだろうか?
そう考えながら歩いていたときだった。
少女の声が聞こえてきた。
しかし、剛王子は、どうしようか迷っている。
その少女は、黒い影に追われているようだった。
剛王子は、勇気を振り絞り、彼女を、逃がした。
その少女は、言われるがままに逃げていった。
しかし、ホッとした剛王子は油断したのか黒い影に襲われてしまった。
傷つけられた剛王子は、
そう呟いて倒れてしまった。
そして、その姿は・・・・
「犬」になっていた。
しばらくして、白馬に乗る一人の少年の姿が見えた。
彼の名は、光一王子。
この国の位の高い王子だ。だが、彼は優しい心の持ち主であった。
倒れている1匹の犬・・・・
彼は、犬(剛王子)を、抱き上げると、自分の城へと戻っていった。
目を覚ますと天井。
ふと、隣にある鏡を見るとビックリ。
自分はなぜか、彼の言う通り犬になっている。
なんでや?
ミルクを1度にのみこんだ。自分が望んだ名前ではあるけれど・・・・
光一王子は、つよしの頭を撫でようとした。
すると・・・・
つよし(犬)は、少し警戒したように怯えている。
光一王子は、優しい笑顔を向けると部屋を出ていった。
剛王子は、しばらく寝ながら考えた。
ずっとこんな風に優しくされたことはなかった。
久しぶりや。
彼なら俺のことをもとに戻してくれるかもしれへん。
そして、いつのまにか朝が来て、彼は目覚めて鏡を見ると・・・
もとの姿に戻ってる?
えっ?なんでや?
そう言って犬・・・・に話しかけてくれる光一王子。
部屋に入らずに去っていった。
光一王子の優しさは俺の国でも有名や。
あんな優しさがあったら、女の人はほっておけやんよな
それに俺・・・・彼女の妹に、一目惚れしてしまった。
そう、この間助けた少女は、彼の妹だった。
こないだ、知ったんや。
でも、名前なんて言うんやろ。
遠くからしか見ていないから・・・・
あれから3日、なぜか俺専用の部屋を作ってくれて俺に関わらないように餌までも用意してくれた。
呪いは、二時間だけ元に戻れるみたいや。
その二時間を、うまくコントロールできるようになったんは、それから5日後やった。
そう言って首輪をつけると犬になった。
俺は、彼に抱かれて少し安心をした。
彼のような人を友人にしたい。
いつのまにかそう思うようになった。
寂しげな顔をする光一王子の顔をみて、つよしは、
慰めるかのように舐めた
そう言って抱き締めてくれた
白馬を光一王子の元へ誘導した。
まるで人間のように扱ってくれる光一王子に、剛王子は、心を開きつつあった。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。