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第1話

第1話∶最悪な年越し
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2025/02/16 13:46 更新
  2020年12月31日、大晦日
    現在時刻は23時49分。
  除夜の鐘の音が鳴ることで、時間の経過を感じる。
  親は、「年越しなど関係ない、早く寝ろ」と言う。
  …めんどくさい親達だ…
  明日早く用事があるなど知ったことではない。
  窓から外を眺めてみると、分かる。
    家中の照明を消している家などうちしかない。 


  …外は雪が降っていて、空の色は灰色だ。
    まるで、新年を迎える気の無い雰囲気。
  曲の歌詞のような、綺麗な例えなど私にはできない。

  正直、新年がなんだとか興味無い。
   ただ、ここで歌を歌っていたい。
北条時行
〜〜〜♪
  …歌っていると、心が落ち着く。
    あの人にも、その話をしたっけ。
  諏訪頼重。
    胡散臭い笑顔と眩しい後光、
 そして、55歳とは思えないほど見た目は若い。
 五月蝿くて落ち着きのない人だから、教えてあげたんだ。
 果たして、私のアドバイスを上手く使っているのだろうか。
  ドンドンドンドン
北条時行
…扉を叩く音…?
  …五月蝿い。こんな時間に誰なんだ…
  親は寝てる、仕方ない。
   私が出るか…
 私が玄関へ向かう最中も、扉を叩く音は止まない。
 扉を開ける前に、ドアスコープから誰が来ているのか確認しよう。
 
北条時行
…諏訪、頼重…?
 
  噂をすれば…というやつか。

   こんな時間に何をしに来たんだあの人は。
  いつもの事かもしれないが、様子がおかしい。
  …よく見ると、服に血がついている。
    いや服だけじゃない、手や足にも。
  
   子供の私でも分かる、明らかに返り血だ。
  …念の為、チェーンロックを掛けてから扉を開けよう。


北条時行
なんですか、諏訪。
諏訪頼重
時行様!
北条時行
…その血はなんですか?
諏訪頼重
後で説明しまする!、今は、とりあえず…
 焦りすぎて舌が上手く働いていない。

 それもそうか、血塗れなんだから何かあったんだろう。
北条時行
先に私の問に答えてください、その血はなんですか?
  でも、血塗れな人など、簡単には庇えない。
諏訪頼重
…この血は…









  








     彼は笑顔で言った。



諏訪頼重
…時継の、血です…!


その時、新年が明ける。108回目の除夜の鐘が鳴った。

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