しばらくの間お互いその場から動けなくて音羽さんに抱きしめられる。
心臓がドキドキと煩いくらい高鳴っている…
ゆっくりと音羽さんの身体が離れる
音羽さんがいなくなった後も余韻が抜けなくてその場から動けなかった。
しばらくして落ち着いたので部屋に向かって歩く
すると急に
フラッ…
目の前が真っ暗になって身体に力が入らなくなる
私は幼少の頃から貧血気味でよく倒れていた
目の前が霞んで身体に力が入らない、このまま部屋に戻ろうとしても戻る前に転んで怪我をしてしまうのは分かっていたのでゆっくりその場に座り込む。
その時、
誰かの声が聞こえたような気がするけど耳がよく聞こえなくて分からない…
ふと身体を誰かに抱きかかえられる。薄れゆく意識の中フワッと香った香水の匂いに覚えがあった。
その人は…
そこで私の意識は消えていった……
どれくらい意識を失っていたのか、ゆっくり目を開ける。
辺りを見渡すと自室のベッドに寝ていた。
目を開けると音羽さんが心配そうな顔で見つめていて私の身体を抱きしめた。
音羽さんの身体は震えていた。
私なんかの為にここまで心配してくれるなんて…こんな震えるほど…
その身体を抱きしめ返してゆっくり背中をさする。
音羽さんは私から目を逸らし悩んだ様子を見せた後ゆっくりと口を開いた。
そこまで言うと音羽さんはゆっくり深呼吸をして衝撃の言葉を発する。
突然の音羽さんの言葉に目を見開く。
音羽さんが好き、私のことを、好き…?
部屋を出ていこうとする音羽さんを止めようとベッドから降りるとまだ治りきってないのか少しフラついた。
フラついた私を支えてくれた音羽さんの唇をそっと塞ぐ
そう言うと音羽さんは私を軽々抱える
衝撃的な一言を言いながら私をベッドにゆっくり寝かせると跨るように私を見下ろす
私がそう言うと音羽さんは優しく微笑んで
優しいキスが降ってきた
音羽さんに名前を呼ばれると心臓がドキドキして顔が熱くなる…///
さん付け以外で他人を呼んだことがない私にはかなりの難問だけど、確かに恋人同士でさん付けは聞いたことがない
だからずっと、呼んでみたかった音羽さんの名前を思い切って口にする。
さすがに呼び捨てでは呼べなかったけど、それでも音ちゃんは嬉しそうに顔を綻ばせてくれた。
こうして私達はお嬢様と執事、推しとファンという関係から秘密の恋人同士になりました…。
[完]
この物語はここで完結です。その後の物語は、また別の場所で…♡















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!