第34話

復讐は突然に_4
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2023/04/02 18:35 更新
蘭・竜胆は下にはタキシードを隠すように上には黒のロングコートを着ており、あなたの下の名前は茶色のロングコートを白いドレスが見えないように着て、車に乗った。

結婚式場に到着すれば何人もの人が蘭・竜胆、そしてあなたの下の名前に視線を向けた。

芽衣と日葵は一足先に結婚式場に到着していて、ウェルカムドリンクを既に3杯飲んでいた。
芽衣
「あなたの下の名前~目立ってるね~」
(なまえ)
あなた
「そうかな?」
日葵
「あなたの下の名前ちゃん、間違いなく男性はあなたの下の名前ちゃんのこと見てるわ」
芽衣
「因みに、女は皆灰谷兄弟を見てる。悔しいけど」
日葵
「悔しいけど」
(なまえ)
あなた
「確かに見てるよね。身長も高いから余計に目立つ」
蘭と竜胆はコートを羽織ったまま喫煙室で携帯をいじりながら、煙草をふかし、時々口を開いて何か喋っていた。

結婚式はこじんまりとしたもので、参列者もあなたの下の名前が今まで参列してきた結婚式で一番少なかった。

参列者の中には元職場の上司が数人混じっていたが、あなたの下の名前が知っている同僚が居ないことが唯一の救いだった。

その時、室内にアナウンスが流れ、まもなく挙式が始まるとのアナウンスが流れる。

蘭と竜胆が喫煙室で最後の最後まで粘ったので、あなたの下の名前達は一番最後に教会に入ることになった。

教会も一番小さな教会で、ぎりぎり参列者が入るぐらいの教会なことには驚いた。

悠馬の給料や、亜里沙の給料を考えると、きっとこれが精一杯の挙式なんだろう。

厳かなパイプオルガンの曲が流れ、あなたの下の名前達のすぐ後ろから牧師とタキシードに身を包んだ悠馬が現れる。

どこか緊張した面持ちをした悠馬は、どこか情けなくも映った。

悠馬と牧師が十字架の前で一礼をした時、芽衣が隣で「よく、あなたの下の名前にあんなことして神様の前に立っていられるわ」と呆れた声で言った。

牧師が英語で挙式の開会宣言を述べると、今度は日葵がクスクスと笑った。

「私、どの結婚式行っても、牧師の下手な日本語に笑っちゃうの」

牧師が「新婦入場です」の言葉に皆が席から腰をあげ、出入り口の扉を向いたのであなたの下の名前達も同じ行動をとる。

結婚式できっと何千回も流れされてきたと思われる有名J-POPの曲が流れて、今度は竜胆が「この曲かよ。趣味悪っ」と笑った。

扉が左右に開くと、白いウェンディングドレスに身を包んだ亜里沙と、モーニングを着た父親が立っていた。

参列者たちが拍手をすると、亜里沙と父親がゆっくりとお辞儀をして一歩進み出る。

亜里沙と父親は、一緒に一歩一歩を交互に踏み出すようにして、バージンロードを歩く。

参列者の何人かが亜里沙のウェディング姿を撮影しているが、殆どが前列に居る親族類達ばかりだった。
蘭
「あんな女、撮ったって何の得にもなんねぇのによく撮るわな」
竜胆
竜胆
「ドレスに罪はないからな」
蘭と竜胆の会話にあなたの下の名前・芽衣・日葵が肩を震わせた。

やっと亜里沙と父親が悠馬の元に近づき、父親から悠馬へ亜里沙の手が受け渡される。

長いベールが廊下に張り付くようについており、悠馬と亜里沙が新婦の前に辿りつく。

新婦が何か言葉を言って、賛美歌312番の曲が流れる。
「いつくしみ深き 友なるイエスは

罪とが憂いを とり去りたもう

こころの嘆きを 包まず述べて

などかは下ろさぬ 負える重荷を

アーメン」

それから牧師が聖書を朗読し、神に祈りを捧げ、それから牧師から悠馬と亜里沙に式辞が述べられる。
芽衣
「あの牧師も、まさかあの二人が罪人だって思わないだろうね」
芽衣があなたの下の名前の隣で言うと、後ろに立っていた蘭が少し笑った。

やっと指輪を交換するシーンになり、悠馬と亜里沙が牧師に近寄った。

一段、一段と悠馬と亜里沙が一緒に階段を上る。

牧師が悠馬と亜里沙に向けて、誓約を読み上げる。
牧師
「あなたは亜里沙を妻とし、病める時も健やかなる時も愛を持って互いに支えあうことを誓いますか?」
悠馬
「―はい、誓います」
牧師の問いに対して、先に悠馬が答えた。
牧師
「あなたは悠馬を夫とし、病める時も健やかなる時も愛を持って互いに支えあうことを誓いますか?」
亜里沙
「―はい、誓います」
それから、婚姻の誓約に目に見える印として指輪の交換がされる。

悠馬と亜里沙がお互い向かい合いながら。
(なまえ)
あなた
「(あぁ…なんか泣きそうだなぁ…)」
初めに悠馬から亜里沙へ左手の薬指に指輪がはめられた。
(なまえ)
あなた
「(本当は、私が亜里沙の立場だったかもしれないのに…)」
次に、亜里沙から悠馬の左手薬指へ指輪がはめられた。
(なまえ)
あなた
「(どうして私はここに居るんだろう…)
それから亜里沙が少ししゃがみ、悠馬が亜里沙の顔にかかってるベールをあげ、キスをする。

賛美歌を歌っている人達が一際大きな声をあげ、牧師が拍手をするとつられるように参列者たちが一斉に拍手をした。

あなたの下の名前と言えば、はち切れんばかりの拍手をしていたが、蘭と竜胆は3回気怠そうに拍手をしたばかりでその後はただ後ろからあなたの下の名前の姿を見ていた。

それは芽衣も日葵も同様で、まばらに拍手をした後、隣で一生懸命涙を堪えているあなたの下の名前の手を取った。
芽衣
「まだ泣くのは早いよ、あなたの下の名前」
日葵
「そうよあなたの下の名前ちゃん、あの二人にあなたの下の名前ちゃんの一番綺麗な姿を見せるんだから。泣いたらせっかくのお化粧が台無しよ」
(なまえ)
あなた
「うん…!」
ぐっと涙を堪えたあなたの下の名前。

悠馬と亜里沙が会場を退場し、参列者もその後に続き教会を後にする。

会場の外に出るとちょっとした中庭で、すでに記念撮影がされていた。

あなたの下の名前達はなるべく騒ぎに入らないように、離れた場所で固まる。

会場スタッフが「これからブーケトスをいたします~」と声高に言えば、ここぞとばかりに女子が亜里沙の前に集まった。
芽衣
「あいつのブーケなんか絶対いらない」
日葵
「不幸になること間違いなしね」
竜胆
竜胆
「なんだよ、安藤。あんな奴のブーケぐらい貰ってくれば?」
蘭
「お前は一生結婚できなさそうだからな―♡」
芽衣
「なんだって💢💢💢」
亜里沙が高々とブーケを後ろに列をなしている女性たちに向けて投げると、一番背の高い女性がブーケを取った。
蘭
「あの女、バカだなー♡」
竜胆
竜胆
「ご愁傷様」
ブーケトスが終わると悠馬と亜里沙はスタッフに誘導されて、消えていった。きっとお色直しだろう。

あなたの下の名前達はアナウンスに従い、いよいよ式場に入る。

テーブルにはあなたの下の名前の右隣に芽衣、左隣に日葵が座ろうとしたが、「俺たちこいつの旦那役なんだけど?」という蘭の申し出に、なくなく蘭の隣に日葵が、竜胆の隣に芽衣が座った。

悠馬と亜里沙が来るまで、芽衣と日葵はひっきりなしにドリンクをお代わりした。

蘭
「お前ら、よく飲むなー?」
芽衣
「そう言うあんただって、一番たっかい酒用意させてんじゃん」
竜胆
竜胆
「俺たちにとってはこれが普通」
日葵
「むかつくわね、弟」
(なまえ)
あなた
「まぁまぁまぁ」
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引き続き、第1章「灰谷兄弟に好かれてるんです」をご覧いただく方は下からどうぞ!
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