もう、全部どうでもいい。
隠してきたものを隠せなくなって、
自分の感情を、想いをうまく話せなくて。
どう頑張っても、うまくいかなくて。
元の世界にいた時から空っぽだった私は
この世界に来た途端に空だった箱すら失ったのだろう。
皮肉にも、私はこっちの世界では
周りの人に恵まれてると心底思う。
だからコソ、みんな私が苦しんでいるのを
どうにかしようとしてくれている。
みんなに対等なものを返せる気がしないし、
それ以上に、本来みんなが自分に支えていた時間を
私が奪ってしまったと考えると、もう私の存在価値なんて
どこにもないって、早く消えなくちゃって思うの。
ずっとずっと、夢を見るの。目なんて覚さないの。
私が優秀だったらっていう現実から遠く離れた夢。
こんな幸せな夢にずっと浸っていたい。
夢の中でみんなとの時間を過ごして、夢の中で死ぬ。
私の本当の身体の寿命が尽きるまで、ずっと。
自分の理想を実現した世界に
一度足を踏み入れるともう現実世界には
帰りたくなくなる。
だから、もう目覚めたくない。
ずっと見せて、幸せな夢を…。
???side
あなたのツイステメンバーに呼ばれるあだ名が夢から醒めない理由は間違いなく僕だ。
それは、十分わかっている。周りが心配していることも。
なぜならあなたのツイステメンバーに呼ばれるあだ名が眠り続けるのは
あなたのツイステメンバーに呼ばれるあだ名が望む世界を見せてあげようと思ったから。
正直、一度夢の中で快楽を得た者は
現実世界で生きるのが厳しくなる。
しかし、あなたのツイステメンバーに呼ばれるあだ名は夢を見ることを望んだ。
あなたのツイステメンバーに呼ばれるあだ名との、約束なんだ。
あなたside
時々聞こえる外からの声。
みんなが目を覚ますように語りかけてくる。
私を楽にしてくれてる1人を除いて。
そんなの無理に決まってるじゃん。
たまには自分勝手でいさせてください。
私はもう疲れたの、周りに合わせるのも、努力するのも。
彼が伝えてくれた…それを約束したの。
もし、私が壊れてしまいそうになったら
夢の中でしばらく休憩させてくれるって。
幸せな世界に連れて行ってくれるって。














編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。