取り分けてもらった料理を
口に入れると確信する。
こんなの繁盛するに決まってる。
この間のラーメンもそうだったけど、
すっごく美味しくて、多幸感に包まれる
そう、どの料理も幸せの味がする…//
イケメンに心掴まれて、
美味しい料理に胃袋掴まれる。
あ、ちょっとダジャレっぽいけど、
雑誌の見出しに書けるかも?
バッグからメモを取り出し、
思いついたことを次々に書き出していく。
ソクジンさんの隣で
ひたすらもぐもぐ食べてるグク。
聞いてるのか聞いてないのか
返事も曖昧で、
わたしの仕事に興味ないのね?と
何だか…ムッとした。
ムカつく思いのまま
フォークを勢いよくショートパスタに刺して
口に運ぶ。
だけど口に運んだ瞬間に
また幸せになってしまう。
口の中は一気にトリュフの香りが広がって
クリームの濃厚さが絡み合って絶妙…//
ソクジンさんがグクの隣にいることをすっかり忘れて
思わずグクにフランクに話してしまう。
グクも同じように
わたしにフランクに話しかけるから
きっとグクもソクジンさんがいること
忘れてしまってたのかもしれない。
突然ゴホンッと咳払いが聞こえて
ハッと我に帰った。
思わず出た乾いた笑い。
やばい。
グクと知り合いだってこと
バレてないかな?
内心ヒヤヒヤする。
ソクジンさんが席を立って
携帯を持ちながらその場を立ち去り
わたしは必然的にグクと2人…。
何となく止まる会話。
わたしはすぐに視線を料理へ移し
チュモッパを手に取り、
パクッと食べた。
大人向けのチュモッパって、
ピリ辛が多いんだよね。
……あ。
もしかして覚えててくれたの…?
日本にいたときに何気にこぼした言葉。
わたしがそんなに辛いのが得意じゃないこと。
そして
日本でもグクが食べてた
ツナマヨのおにぎりをもらって
すごく美味しいって感動してたこと。
…
まさかね。
もう7年も前のこと。
覚えてるわけないじゃない。
溢れ出しそうな思いは
チュモッパと一緒にパクッと飲み込んだ。
















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。