観客の人たちもパニックになって騒ぎ始めた。はよ消防車呼んで避難しないと
そういや支配人いなくね?火事なのに指示とか出さないんか
あたいは周りを見渡した。横から足音したなって向くと、出口からチラっと黒のマントが浮いて見えた。あれは支配人がつけてたマントだ。しかも役者まで黙って逃げ出してた
いやおかしいでしょ。なにしてんねん。観客を誘導とかしないんか。せめて消防車呼べよ
視界が赤くなり始めた。炎はどんどん広がる。止まらない
観客も次々に避難し始めた。あたいたちもはよ逃げんと
息が少し苦しい。煙も充満し始めてきた。そろそろまずい
あたいたちも席から立ち、出口まで走った─
突然後ろから声がした。みんなの声じゃない。誰だ。あたいは後ろを向いた
そこにはさっき火の輪っかをくぐってた茶髪の少女...いや、よく見ると少年が立っていた。エメラルド色の目がすんごい綺麗

火事が起きてんのに妙に落ち着いてる。助けを求めてるわけでは無さそう。名前ってどいつよ。てか火がまわってんだからさっさと逃げないと
マジで誰か知らん。誰かの名前言った記憶無いんだけど
急に大声を出した
(どゆこと?なんのこと?なんも隠してないし。何言ってるん?)
犯人?ますます分からんわ
発言の意味を理解したころには、もう数センチ単位まで迫っていた
その後瞬時にあかいがそいつをあたいから離した
急に攻撃しようとしてきてなんだこいつ。無礼すぎだろ
(また絡まれたか)
あたいたちは急に異世界に連れてこられては攻撃されることを何度も経験してる。今回はあたいたちの世界でのよう
今度はあかいに向かって迫った。あかいは避けるように上に飛んで、そいつとは反対方向のスーテジ方面に着地した。着地した足元に砂埃が舞う。そいつもあかいのほうを向き、また突っ込んでった。拳を片手で受け取り、思いっ切り突き放した
続く...
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。