第2話

𝕋𝕨𝕠
212
2026/02/08 09:00 更新
阿部side

佐久間大介
阿部ちゃん、これさ
背後から声をかけられて、反射的に振り向く。
その呼び方をされるのは、ずっと前から当たり前だった。……はずなのに、今日はなぜか引っかかる。
阿部亮平
どれ?
佐久間大介
このデータ、どこに保存したかわかんなくって
画面を覗き込むと、昨日一緒に整理したフォルダが開いていないだけだった。場所を指差すと、佐久間は「あ、そこか」と軽く笑う。
佐久間大介
ありがとう!やっぱ俺阿部ちゃんがいないと無理だわ
冗談みたいな口調。
でもその言葉に、胸の奥がきしむ。
阿部亮平
昨日もおんなじこと言ってたよ
何気なく返したつもりだった。
けれど佐久間は、一瞬だけきょとんとした顔をする。
佐久間大介
え、そうだっけ
それだけ。
否定も、肯定もなく、すぐに話題を変える。

昼休み、二人で並んで歩く。
歩幅は自然に揃っているし、会話の間もいつも通りだ。なのに、佐久間の視線がときどき、探るように俺を見る。
佐久間大介
阿部ちゃんさ
阿部亮平
なに?
佐久間大介
俺、最近ちょっと変じゃない?
心臓が跳ねた。
阿部亮平
どうしてそう思う?
佐久間大介
なんか、、、説明できないんだけどさ。
佐久間大介
阿部ちゃんのこと、前から知ってる気はするのに、思い出そうとすると、うまくいかない感じがして
曖昧な言葉。
それでも確信に近すぎる。
阿部亮平
疲れてるだけじゃない?
佐久間大介
そうかな
納得していない顔。でも、それ以上は踏み込まない。
代わりに、いつもの距離まで近づいてくる。
佐久間大介
でも、不思議なんだよ
佐久間は小さく笑う。
佐久間大介
名前はちゃんと出てくるんだよ
佐久間大介
阿部ちゃんって
その瞬間、はっきり分かった。

出来事が消えているんじゃない。
関係が薄れているんでもない。

――記憶が壊れているのに、呼び方だけが残っている。

それがどれほど異常で、どれほど残酷なことか、佐久間はまだ知らない。
知っているのは、俺だけだ。
阿部亮平
そろそろ戻ろう
そう言うと、佐久間は素直に頷いた。
佐久間大介
うん。一緒に行こ、阿部ちゃん
その一言が、
これから何度も俺を救って、何度も傷つけることになる。
そんな予感だけが、確かにあった。
最後の一言コメント(?)やめようと思います。(ネタ切れ)
大事な連絡(あるか知らんけど)はチャプター作って伝えます

これからは
「♡‪、☆、コメントお願いします!」
で統一します!

マジでお願いします!

プリ小説オーディオドラマ