私は、小さい頃から両親から、暴力を振るわれてきた。
物心ついた頃には、この両親から、逃げる術を考える日々だった。
私が逃げる為の術として、考えついた事は『両親を殺す事』だった。
その時の私の目は、一切のハイライトが無く、誰もが私の事を恐れていた。
その時、一虎に誘われて、東卍の設立メンバーに会ってなかったら、私は人殺しになってたかもしれない。
今の柚葉は、あの頃の私とそっくりだ。
境遇も、考えも…
私は、そんな事を柚葉にした大寿くんを許す訳ではない。
ただ、柚葉に人殺しになってほしくない。
これは、私のエゴだ。
でも、わかってほしい。
柚葉は、泣きそうな顔をしてそう言った。
柚葉は、八戒を守る為にそういう決断をしたんだろう。
なら、私が柚葉も八戒も助けるよ。
何故か、柚葉は驚いた顔をしていた。
それは、そうだろう。
私は今まで、『タカシ』と呼んできたのだから。
私は、東卍とは、区切りをつけた。
呼び方を変えないと、いつまでも、思い出に、縛られてしまうから。
もう、私は東卍ではない。
黒龍の幹部なんだ。
クリスマス・イブ
今日は、イヌピーも赤ねぇもココくんもそれぞれ用事があるらしい。
今年は、クリスマス・イブもクリスマスもボッチだな。
そんな訳で、私は今六本木のショッピングモールに、1人で居ます。
うわ、何だっけ。
こいつらの名前思い出せないけど、確か六本木仕切ってる兄弟。
プリンとねるね。
えーと、はいや
じゃなくて、すみたに
じゃなくて、そう!
灰谷兄弟。
面倒くさい。逃げよ。
ヤバい。結構追ってきたけど、なんとか逃げられた。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。