処刑場に集まるは
怒りに心を燃やした国民達
処刑されるのは私
…のはずだった
なのに
処刑台に立つのは私の双子
私の代わりに殺される
私のドレスを着て
口元には微笑みを浮かべて
国民達には眼もくれず
時計台がなるとともに
あの子は私の口癖を言う
鋭い刃が落とされる
私は手を伸ばす
届くはずもないのに
届いても何にもならないのに
泣いて泣いて
手を必死に伸ばした
声は皆の歓声に埋もれて
涙はただ頬を伝って地面に落ちていく
アレンみたいに
私の大好きだった双子みたいに
後悔?
絶望?
そんなのアレンが感じたものになんか比べ物にならない
私のせいで初恋の人を失って
私のせいで何もかも我慢して
どうしてあんなことしたんだろう
アレンをもっと大切にするんだった
皆が恨みのこもった眼で私を見る
『悪人の死を悲しんでどうする、喜ばないと』
そう訴えかけていた
『悪人』は私
アレンは『善人』
なのに
私があの子を変えてしまった
やり直したい
やり直したい
やり直したい
やり直したい
やり直したい
それしか頭の中に無くって
どうしようもなくて…
お金もおやつも要らない
アレンが欲しい
でも誰も聞いてはくれないんだ
アレンはもう死んじゃったから
死んじゃったから











編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。