第61話

この痛みを知る一人
20
2023/02/25 06:15
aka
ちょっと重めかもです
家中
そういえば久しぶりに夜見の家にいるな
夜見
そうだね、前に来たのは中学時代かな?
そうだね〜懐かしいね
夜見
……
…夜見?
夜見
…あ、どうしたの?
いや、…ちょっと意外な顔してたから…
夜見
…そう?
夜見
あ、ちょっと私、やることあるから自分の部屋に行ってくる
え?う、うん
(なんか…意外な顔っていうか…)
あ、充電がない
…どこにも充電器ないや、ちょっと聞きに行こう
夜見
……
ねえ、夜見充電器なんだ…けど…夜見?
夜見
あ、どうしたの?
…何してるの?
夜見
あ…大丈夫、少し包帯変えてるだけだから
包…帯?
思わず、私は夜見の近くに寄ってしまった
夜見…この腕…
夜見
大丈夫、見た目以上に痛くはないから
いや…そうじゃない…辛くないの?
夜見
…時々、思い出しちゃって、苦しくはなるよ…でも、大丈夫、もう覚悟は決めたから
…でも…でも…
(私は…夜見のために…)
夜見
…大丈夫…私は離れないよ
夜見…
夜見が抱きしめてくれて、思わず少しだけ涙が出てしまった
もう少し…このままで…居させて…
夜見
…うん
私のような人を、離すことなくずっとそばにいてくれる
夜見は暖かくて…でも、少し冷たかった
だけど…それが良く、涙は少しずつ収まり、目を瞑る
そのまま…私の意識は底に落ちた
白夜
ただいま〜って…靴が二足…誰かいる?
白夜
…夜見はどこにいるんだろ
部屋前
白夜
…夜見?
白夜
…入るぞ?
白夜
あ、夜見…って…心?
……
夜見
……
白夜
二人とも…寝てるのか?
白夜
…仕方ない、ベットに連れてくか
白夜
(夜見の部屋でよかった)
白夜
(…よし、二人とも移動できたし、ついでに包帯も変えといたし)
白夜
…涙の跡があるって事は…まあ、触れないでおくか
…ん…ここは…部屋?
(寝てたのか…)
体を起こし、ベットに座る
…夜見
[ (やっぱり…見間違いじゃないよね)
…はぁ…
(精神を壊さないようにしないと…)
夜見
…ん
あ、起きた?
夜見
心…?
はい、君の唯一の親友の心だよ
夜見
…変には思わなかったの?
変に思うわけないでしょ
夜見
…そっか…
夜見
そうやって、深く関わってこない心のそういうところ、好きだな
っ…そう
夜見
…あれ?、もしかして少し照れてる?
そんなんじゃありません、私はもう行くね
夜見
え〜?
夜見
(初めて見たけどな、心のあんな顔)
じゃあ、また明日、あんまりそれ、見せないでね
夜見
…ふふ、は〜い
…まったく
一階
白夜
あ、戻ってきた
あ、いたんだ
白夜
誰がベットに運んでやったと思ってる
それはありがと
白夜
…心、熱でもあるのか?
え?いやないけど…
白夜
ならいい
うん…じやあばいばい
白夜
ああ、暗いから気をつけろよ
は〜い
白夜
若干顔が赤くなってたんだが…気のせいか?
aka
ただこれがやりたかっただけ
aka
こつちもよろしくお願いします

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