~秋続き~
今日から、新学期!
今までは、大嫌いだった新学期...
けれど...
今年は、違う...
今年は、紅葉と一緒!
だと思っていたのに...
くつばこにも、教室にも、いなかった...
どういうこと...?
先生に聞いてみても、わからないって...
とりあえず、紅葉に聞いてみよう...
「紅葉!」
『桜愛...』
「どうして、こなかったの?」
『ごめん...』
どうして...?
やっぱり...
昨日...
『やっぱり、桜愛には言わないと...だよね...』
「?」
『聞いてくれる...?』
こんなに真剣に話すなんて...
どうしたんだろう...?
そう思いながら、私は、静かにうなずいた
『私ね...』
『一年も生きられないって...』
「えっ...」
『来年の桜、見れないみたい...』
「そんな...
余命一年じゃなかったの...?」
『変わることはあるから...
だから、学校行けなかった...』
「そんな...」
学校に紅葉がこれない
その事にも思いはあったけれど...
とにかく、紅葉が、生きれなくなってしまったことがわかって...
とても"哀しくなって"...
その日は帰る時間になるまで、病室の中で声が枯れるまで泣いた
その次の日からは、紅葉との時間を増やそうと思って、帰る時間を早くして、ずっとずっと紅葉の病室にいた
それでも、2人ともそんなことは話さず、他愛のない会話ばかりした
今までと変わらないように...
変わってしまわないように...
そうして過ごしていると、冬がやってきた












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!