~相手チームの布陣~

先輩であるマネージャーの笛の音で、試合が始まる。
じゃんけんで、サーブ番は向こうからになっている。
左奥側から、7番のビブスを着た先輩のサーブ......来る!
パァン!
小海の完璧なレシーブ。俺の構えたとこにドンピシャ。
キュッ、キュキュッ、
バコッ!
思いきりの良い音と共に、スパイクがコートに刺さる。
続いて、ローテーションがひとつ回りこちらのサーブ。
大事な一本目のこのサーブ、サーバーは、俺!
とどのつまりミスると思われてて、それを避けたいと。
ト、トッ、トンッ!
俺は軽く助走をつけ、ボールを頭上に放り投げ打った。
ばコッ
まっすぐ飛んできた球を4番がレシーブした。
#1のキャプテンが、下からパスを逆サイドへ送る。
乱れたパスはゆったりな軌道を描きながら5番へ、
そのボールに1年生チームの前衛三枚が付いている。
先に跳んだはずのブロックが、先に下がっている。
ブロックの上から叩かれたスパイクはコートに入った。
次のサーブ番は6番のウィングスパイカーの人か。
フっ、パン!
ボっ
その言葉を頼りに前に出ると、
俺は片手だけでボールを口沼のいる中央へ送った。
ぺちん
口沼はボールをブロックの腕に当てて落とした。
ブロック一枚!強打スパイクの絶好機......
トォン!
次のサーブ番、瀬尾。ってことは小海がいないのか。
ボん
ぽんッ
スパァン!
サーブ番は5番、いったいどんなサーブで来るか。
ヒュッ、キュキュッ、、ドぉン!
バコぉン!!
相応の威力の球をもろに食らったが、大丈夫か?
そのハツラツとした声に、一同はそちらを向いた。
するとコンマ数秒悩んだ表情を見せ、
ドォん!
強烈なスパイサーブは右コーナーに突き刺さった。
与えられた三本の内、二本目。
バァん!
すると小海はサーバーを指差し、
ヒュ、バコォん!
バァン!
どッ! スパァン!
技術で三枚ブロックを、見事かわしきって見せた。
ヒュッ、パァン
ボッ
向こう芝柳さんのスパイクが決まって、次は相手サーブ。
サーバーは勢いに乗ってきた芝柳さん。
とっ、とっ、パァン!
ボっ、
俺は下から右サイドにボールを送る。
バコっ!
とっ、とっ、パァン
ボン
バコン
とっ、とっ、パァン
ボっ
ゆったりとしたトス。ブロックにつくのは簡単だった。
バコン
小海の言うことはもっとも。一方で横部の考えも正しい。
言われなくてもわかってるが、まぁ立場上仕方がないか。
とっ、とっ、パァン
ボンっ
ドカン!
4番の一枚ブロックをかわして、スパイクが決まった。
つってもこれで山田さん後衛、しかも俺は前衛。
増やしたいはずの手数が必然的に減ってしまう。
ヒュッ、バァン
トっ
バコォォォン!!
叩きつけられたボールは、天井近くまではね上がった。
コイツは止めれそうにないってのに、サーブ番が......
バシャッ
豪速球のスパイクサーブは、ネットに引っ掛かった。
とにもかくにもうちのサーブ番だ。
次は歩室。ってことはまた小海がいない。
ボンっ
Aクイックに踏み込んだ2番がCクイックに跳んだ。
バコン!
打ち抜かれたスパイクを、瀬尾が弾き落とした。
ボンっ
ぼん!
バコン!
ぼんっ
音のないレセプションで、セットポジションに上げた。
パァン!
痛烈ッ!超高速の攻撃がコートの真ん中に突き刺さった!
この笛の音が、絶望への合図だったと、俺達は後に知る。
ヒュッ!
キュキュっ、キュっ!





























編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。