嘲笑して見るとぐっ、とないこの眉間のしわが深くなった気がする。
するとケーキを刺したフォークを咥えながら資料を見ていたりうらが顔をあげる。
そしてケーキを咀嚼しつつ、フォークを皿に置く。
さくっ、ざくっ、とないこに言葉の矢が刺さる音が聞こえてくる気がする。
隣にいるないこは案の定、呆然とした、アニメの魂の抜けたような顔をしている。
はっはっはっ、と元気そうに笑うあにき…さん。
シェフだとやっぱり知ってることが多いのか。流石。
潜入の時この人に話聞けばよかったかも、と少し反省しつつもないこに向き直る。
ぎゃははっ、と少し下品なほどにずっと笑うしょにだ。
そう言って部屋から出ると電子機器がジャケットのポケットの中で震える。
メール、?
いふ
公務室まで行ってて。
ないこ
今から部屋を出るのか。
しゃーなし、行くかぁ、。
部屋の話?
あの人だから真面目にちゃんと一緒な部屋じゃないと守れないー、とか言い出す?
…わっかんないなぁ、。



















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!