ウソクさんの後ろを黙って着いていく
ほのかに香るウソクさんの匂い、
風と共に揺れるウソクさんの髪の毛、
華奢で触れるとどこか壊れてしまいそうな手足、
ツンしながらも優しい表情、
全て、全てが愛おしかった
しばらく歩いて高級なタワーマンションに着いた
ここが、ウソクさんのお家
グループでも “ 姫 ” と呼ばれるウソクさんだから
豪邸に住んでいるのに違いない、と思っていたけど
ここまで来るとは思ってもいなかった
家に着いてドアを開けると
「いいよ、入って」
そう招いてくれるウソクさん
言われるがまま、家に入って
ソファに腰掛ける
「そうこなくっちゃ!」
と微笑むウソクさんが愛おしくて愛おしくてたまらなかった
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!