目の前には愛おしい元恋人の顔。
何度も何度もこの深い瞳を見つめてきた。
純粋な瞳から段々光がなくなっていくことに恐怖を感じていた時期もあった。
それでもヒョンだからって、いつも貴方が僕を落ち着かせてくれた。
自分を殺してでも、
ほら、こうやって。
貴方はいつでもやさしかった_____
すると、テヒョンイヒョンは僕の首を引き寄せて、自分の唇と重ねた。
部屋に響く潤ったリップ音。
驚いてヒョンを見ると、懐かしいニカッとした笑みを浮かべていた。
ジミニヒョンも、愛おしそうに僕達を包み込むような甘い視線を送っていた。
僕の知らない間にすっかり変わっていた2人。
そんな2人をヒョン達はどう支えたのかと今更だが気になって4人に視線を送る。
ヒョン達は僕と目が合うと沢山の苦労と希望を秘めた瞳で微笑み返してきた。
1人がむしゃらに走っている間にみんな大人になってしまったみたいだ。
それでもなんだか安心してボロボロと涙が溢れた。
懐かしいその言葉。
懐かしいこの日常。
なんでこんなに嬉しいんだろう。
2人とも流石だな、笑
僕が好きになっただけあるのかもしれないね。
" 俺にドロドロ溶け込んで?ㅎ "
Fin.
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!