その日の夜。
オレは自室で綾瀬と寝ていた。
家の全員が寝静まって、聞こえるのはタイマーをかけた冷房の音だけだった。
オレは喉が渇いて、キッチンの方へ向かった。
リビングのダイニングテーブルに加江子さんが座っていた。
自分でやるのに……
加江子さんの前の席に座る。
一口、水を飲んで喉を潤す。
とうとう言ってしまった。
これじゃもう…後戻りはできない。
心臓がバクバクして、言葉が出づらい。
だけど、今言わなかったら、多分、一緒言えない。
加江子さんは、目を見開いてオレをしばらく見つめたあと、そのまま少しだけ下を見た。
やっぱり、理解は得られないのか
目から涙が一粒。
その後は何粒も落ちてきた。
加江子さんはオレを両腕で優しく包みこんでくれた。
オレは自分から加江子さんに寄りかかり、自分からも腕を回した。
その時、後ろから足音がする。
後ろを振り向くと、綾瀬がいた。
ありがとうございました














編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。