第53話

13-4 またいつか
12
2025/04/30 08:31 更新
蘇生後には、色々とやることが多い。
空の今後について本人を含めて話し合ったのがようやく終わったかと思うと、今度は反省会だった。

そんな長い後処理もようやく終わり。
しかし、終わるのはそれだけに留まらなかった。
朝黄 秀
朝黄 秀
みんな
朝黄 秀
朝黄 秀
言った通り、もうエネルギーが持たない。おそらく…私はしばらく蘇生はできない。
場にいる全員が黙り込んだ。分かっていたとはいえ、できれば信じたくない事だった。
朝黄 秀
朝黄 秀
…今日限りで、ワスレナグサは解散だ
『解散』。自分で言ったのに、その響きに心が締め付けられていた。
ワスレナグサには珍しい、静かな時間が訪れる。いや、静寂というよりも、沈黙だ。
白時 夏羽
白時 夏羽
ねぇ、リーダー…
そんな中、一番に声を出したのは夏羽だった。
朝黄 秀
朝黄 秀
何だ
白時 夏羽
白時 夏羽
リーダーの蘇生って、一生できないわけじゃないんでしょ?
朝黄 秀
朝黄 秀
ああ、そうだが…
どれくらいの年月がかかるか分からないが。
白時 夏羽
白時 夏羽
ならさ、『解散』じゃなく『休み』にしない?
その言葉に皆が少しずつ声をあげていく。
白時 煉
白時 煉
姉さんがそう言うなら俺も!
風谷 颯天
風谷 颯天
確かに、まだできるならやりたいかな
桜庭 凛
桜庭 凛
…私も
朝黄 秀
朝黄 秀
…いいのか?
もともとは自分の目的のために皆を付き合わせていただけのこと。
危険な目に合わせたことも、辛い思いをさせたことだって一度や二度じゃない。なのに。
宮 高聖
宮 高聖
だそうだ、リーダー。
朝黄 秀
朝黄 秀
高聖、お前なんか私のせいで死んだんだ、なのに…
宮 高聖
宮 高聖
ここがなかったら、それより前に死んでるよ
と、軽く笑った。
白時 夏羽
白時 夏羽
だからリーダー!解散なんか…なあ!!
もうそれは、懇願に近くなっていた。
朝黄 秀
朝黄 秀
…わかった。
朝黄 秀
朝黄 秀
ワスレナグサは解散でなく休止にする
朝黄 秀
朝黄 秀
ただし、どれくらいの年月がかかるかは分からない。いいな?
全員が頷く。
朝黄 秀
朝黄 秀
わかった。これにて反省会は終わりとする
朝黄 秀
朝黄 秀
皆、お疲れ様
白時 夏羽
白時 夏羽
みんな、しばらくお別れだね
夏羽らしくなく、少し俯いて言う。
宮 高聖
宮 高聖
だな。2人はここに残るんだろ?
白時 煉
白時 煉
姉さんと俺は家がないから。休止中のバイト先もリーダーが探してくれることになった
朝黄 秀
朝黄 秀
ああ。少し待っててくれ
風谷 颯天
風谷 颯天
俺もどうしよっかなー。あ、てか凛はどうすんの?
桜庭 凛
桜庭 凛
…学校行ってなかったけど、また行ってみるよ。あいつも帰ってきたし
別れの挨拶をしていると、時刻はもう遅くなっていた。
宮 高聖
宮 高聖
そろそろ帰るよ。リーダー、みんな、本当にありがとう
そう言って高聖はドアを開けようとする。
次々と帰ろうとする皆が背中を向ける。
そうすると、無性に何か伝えたくなった。
朝黄 秀
朝黄 秀
待ってくれ!
出したことの無いような大声だった。
皆が目を丸くしてこちらを振り返る。
朝黄 秀
朝黄 秀
みんなと仲間でよかったよ
それだけ、言った。
宮 高聖
宮 高聖
そうか。
私も、出会えてよかったと思う
高聖はたしかに笑っていた。
みんなも同じだった。

開かれたドアからこほれた溢れんばかりの星明かりが、別れの瞬間を光に染めた。

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