揺れる車の中、白髪グラサンこと五条と変な前髪こと夏油に挟まれる形で座るあなた。
傍から見るとヤのつく職業の人に借金の返済が出来ずに連行されているようにしか見えない。
あなたはこれから自分が畜生道等の扱いを受けるのだと悲しみにふけっていた。
五条の怒鳴りにあなたは肩をピャっと跳ねさせる。
とりあえず平謝りしとこう、と前世の知識をフルに発動させる。その名も、奥義 90度お辞儀である。
夏油の言葉にあなたは顔を上げ困惑した表情をする。
じゃあなんのために私を連行しとるんじゃ?
てか前髪気になるなぁ…例えるならささくれを取るか取らないかの狭間にいる時、くらいには気になる。
嗚呼、いけないいけない…で?夏油くん今なんつった?
突然なんなんや…あるわけないだろ?
あなたは「は?何言ってんのこいつ」という顔で五条を見る。
あ、やべッ…でちった(´>∀<`)ゝ
いやマジでやばい…車内の空気が凍りついている。
私の心も凍った。
本音と建前を間違える凡ミスを逃げ場のない車内で犯してしまうなど…神様失格だぁ。
タラタラと冷や汗を流しカタカタと震える。
何が「続けて?」だよ…おいコラ前髪!
てか君可愛いな!チクショォォォオ!!
何を続けろってんだよ!?
続かねぇよ!
話どころか私の生命活動が停止するってんだよ!
あ〜…もういいもんね〜だ!!
だって私神様だよ?
戦闘能力は低いかもだけど一応神なんよ?
そう無理やり押し切って寝たフリを決め込む。
どうだ、私の寝たフリは呪いの王である宿儺も気づかないんだぞ!!
ん?ん〜?
彼は今なんと言った?
“善良な呪霊だね”
はいリピートアフターミー…
“善良な呪霊だね”
はいありがとうございます。
ふぅ…言わせてもらおう…
高専と呼ばれる謎の施設に着く頃、あなたの頭には大きめのたんこぶがひとつ出来上がっていた。














編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!