僕は、生まれた時からずっとオンナノコ

でも、カワイイモノは好きじゃない。

かっこいいものとかが好きだった

だから、おかあさんはいつも怒ってた

お兄ちゃんは、何も言ってこなかった

お父さんは、いなくなっちゃった？

鞄も筆箱も鉛筆もお洋服も。

全部おかあさんが選んだアカやピンクのカワイイモノ。

同級生の子たちは褒めてくれたけど、

嬉しくなかった

カワイイは僕にとって、他の子が使うもの

僕が欲しいのは

僕が選べるかっこいいもの

でも僕は我慢した

みんなが喜んでくれる

だから嬉しい…?

おかあさんも怒らない

お兄ちゃんは……話したこと、あったっけ、

……なにか言われたことがあった気がする、

お兄ちゃんが、ほかの所へ行く時、

白い洋服を着たお兄ちゃんが、何か言ってた、

｢■■ら■く■■て。■■■う■■■ら。｣

思い出せない。

わからない、

途切れ途切れにしか思い出せない

女の人が白い派手な洋服着て、
持ってるお花投げる時、

僕が飛んできたそれをとったら、みんな拍手してた

よくわかんなかったけど、にっこりしといた

｢精神科B棟 203号室 〇〇 〇〇｣

俺が小さい時の日記があった。

今思い返すと、俺は俺なりに頑張っていたんだなと思う

今は社会が無差別化されて、男として生きていれてる

母さんは、病気で亡くなった

兄さんは、何してるかわかんない。

でも年賀状を見る限り幸せに生きてると思う

俺は、、、？

幸せ……なのかな……

ペットがいて、それなりの生活ができている

幸せ……だと、思う、

兄さんが言ってたあの言葉は、今でも思い出せない

いまでもたまに完璧を演じ続けている時がある

ひとつだけ言えるなら、

自分がやりたいように生きようとしてる

かな。

君は君がやりたいように生きてる？

悔いのない……って言ってもわかんないよね、

俺もわかんないw

それじゃあ。

｢頑張って生きて行こ。｣

2024年6月11日  作 桜花莉丸