世界が嫌いだ
社会が嫌いだ
ここで迎える明日も
こんな小さな自分も
こんな世界で生きている自分も
鳥籠から逃げ出す勇気がない自分も
鳥籠に入れ洗脳してきた奴も
俺を嘲笑する奴も
いつか俺を嫌う奴も
身勝手な奴も
人の気持ちを考えない奴も
自分が良ければいい奴も
そんな奴らに負ける自分も
全部全部終わってしまえばいい
なんだ、起きてたのか
今日も機嫌悪いな
そりゃそうか、今の時刻は
低く暗い声
聞こえねぇよ、はっきり喋れよ
どっちがだ
20時なんて、高校生の門限じゃない
融通が効くならまだしも
問題無用、即帰宅
俺の行動は全て監視されていた
常に見られている位置情報
夜に全てをチェックされるスマホ
襖で仕切られただけの部屋
思春期には耐え難いプライバシーのなさ
今日は機嫌いいんだな…
昔ならどれだけ嬉しかったろう
怒られるのが怖くて機嫌を伺っていたはずが
笑顔が嬉しかったはずが冷たい声が悲しかったはずが
いつからか全てが気持ち悪く感じる、寒気がする
不機嫌なんて今更だ、ただ
時々ヒステリックに爆発されるのが怖かった
ひたすら泣いて発狂するしかできない自分も嫌だった
日によって変わる言動、不安定な情緒
感情を制御できない、自分の意志がわからない
そんな自分が日に日に親に似てきている気がして
何度自分を殺めようとしただろう
親に向ける度胸がない怒りを自分に向けた
行き場のないストレスは自分にぶつけた
反抗できず自傷するしかできない自分を嫌った
俺の主観じゃないか、ただの反抗期だ
そんな俺の気持ち、いや、言われた言葉が邪魔をする
恵まれない人もいるのに贅沢者だと
親から言われたように、世間からも罵られるだろうか
守られた世界だからこその地獄だってあるのだ
お前が放ったその優しさが
俺を幸せにするのか、苦しめるのか












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。