職場のデスクにあるマイパソコンを見ると、時刻は16時30分。
瑞稀のお隣になってからというもの、憂鬱な仕事も楽しくなっていた。
これ頑張って終わればメッセージ見れるとか、会えるとか、そう考えるようになって。
考えが変わるとこんなに生活が楽しくなるんだってまで思った。
荷物を持ってバスに飛び乗り、アプリを開く。
珍しく瑞稀からの連絡はなく。
忙しいかなと思いつつ緑を開くと2人からメッセージが来ていた。
1人目は茉莉。
高校3年間ずっとクラスが一緒だったジャニヲタ仲間で、本人はふわふわしてて優しくて人見知り....という控えめな性格なんだけど、可愛いからか男女問わず密かにモテてる。
2人目、梨沙。
高校の時からの友達で、私と茉莉と3人でイツメンとして行動してたくらい仲は良くて。
で、こっちもまた流行りに乗れるし、オシャレで姉御肌、それから美人で、密かにどころかモテまくってた。
.......今日、行くんだ。
私はもやもやした気持ちでメッセージを送る。
瑞稀からちょうど昨日の続きのメッセージが来て、そっちを返し...
茉莉にもそう返しておいた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!