第二次世界大戦が終わった。だがしかしそのすぐ後に冷戦が始まった。
その被害者はクラウツ。あの仲良しこよしの兄弟が西と東に引き裂かれた。西にクラウツ、東にギルバート。その間には大きな壁がある。
「ねぇアーサー、君最近おかしいんだぞ?」
「何を言ってんだアルフレッド」
「アルフレッドーこいつがおかしいのは昔からだよー」
「うるせぇクソ髭死ね」
「うわ辛辣」
俺は西側。クラウツの方だ。あいつは今別の部屋に居る。
「そういうのじゃないんだぞ!…まぁ別にいいや」
「何も無いなら俺は戻る」
「お兄さんもー」
「じゃあ解散で構わないけど…」
「じゃあな」
やっと下らない会議から解放された…会議時間は約五時間。おかげでもう深夜だ。
別に俺は構わないがあいつに怒られるな…
「三時間十四分三十七秒の遅刻だ愚か者。お前はろくに時間も守れないのか?」
御託を並べているのはクラウツ…じゃなくルイスだ。
「文句を言うならフランシスとアルに言うんだな」
「うるさい」
「お前は子供か」
「Nein」
ルイスは美しい。月光を反射して輝く絹糸のような金色の髪。その髪と同じ色の睫毛。
その睫毛の下に輝く空色の瞳。全てが俺の好みだ。
「そもそもお前が話があると言ってきたのにお前が遅刻しては意味気無いだろう」
「それは申し訳ないと思っているぞ?」
「…そうか、それはそうとして話とは一体なんだ?」
「…それはなルイス」
「お前の瞳を俺にくれ。」












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。