ドヤ顔でそう言ったルッチ
確かに、このイーストン魔法学校は、魔法界の中枢を担う数々のエリートを送り出してきた由緒ある名門校だ。
因みに、あなたの母校でもある。
あなたは編入試験に少しわくわくしながら、
学校の廊下を進んで行った。
翌日、試験会場には多くの志願者が集まっていた。
それをルッチと共に、塔の窓から見下ろす
顎に手を当て、
志願者を見定めるように窓の外を覗き込むルッチ
そんな時、試験会場から
ガシャガシャと言う謎の音と、「フンフンフンフン」という謎の声が聞こえてきた。
そこに居たのは、ダンベルを持ち上げて筋トレをしているキノコ頭の青年
思わず笑ってしまうあなた
一方ルッチは大いに困惑している
もう一度キノコ頭くんの方を見ると、
今度は空気椅子をしながら筋トレの本を読んでいた
あなたは最早笑いを堪えきれなくなっている
試験会場に設置されていた台の上に、
大きな炎が現れる
炎が消えると、そこには二人の男女が立っていた。
志願者達の視線が、ルッチの隣にいた女性…
あなたに移る
その名が出た瞬間、試験会場は歓声に包まれた。
一瞬キノコ頭くんと目が合った気がしたが、あまり気にも止めず、先に会場内の熱を冷ます事にした。
あなたがそう叫んだ瞬間、
会場内は一瞬で静かになった。
ルッチが杖を構えると、ズズズ…という音と共に
地面から机が現れた。
更には答案用紙とペンが空から現れ、机に並べられた
と周りが騒ぎ、ルッチが悦に浸っていると
先程のキノコ頭くんが口を開いた。
あのキノコ頭くん最高
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!