ある昼下がりの日、私はお気に入りのカフェテリアでカタカタとパソコン操作をしていた。
そんな事を思いながら、ファイルから他の資料を取り出すと…ぶぁっと風が吹き、取り出した資料が散らばってしまった。
私は慌てて資料を集めると、男性の声と共に、少しボロボロの黒いスニーカーが視界に入った。
ゆっくりと顔を上げると…まるで猫みたいな髪型に、赤いパーカーを着て、葉巻を加えた男性が…飛んで行ったであろう資料を数枚渡してくれた。
「ありがとうございます」と資料を受け取ろうと手を差し伸べると…ひょいっと私の手を避け、持っていた資料に目を落とした。
赤いパーカーを着た男性は、ふーんとつまらなそうに見ながら口を開いた。
突然、何を言い出すのか…赤いパーカーを着た男性は、呆然としている私の足元に散らばった資料をテキパキと集め、一通り目を通した。
私が座ってた椅子にドカっと座りながら、注文したカプチーノを勝手に一口飲みはじめた。
さっきからなんなんだこの人…!資料を集めてくれたと思ったら、急にダメ出しをして、挙げ句の果てには私の注文したカプチーノを勝手に…!!
くるっとカフェテリアを見渡すと、数人のお客さんがこちらを見てヒソヒソ話したり、ニコニコと微笑んだり…確かに視線は集めてたな。
赤いパーカーを着た男性は葉巻をを一本吸うと、私の肩を叩きながら何処かへと行ってしまった。
私は呆然としながら、赤いパーカーの後ろ姿を見つめた。





![絵を描いて載せるだけ [表紙変えた]](https://novel-img-gcs.prepics-cdn.com/prcmnovel-tokyo-prod-converted-images/p/673344a2504528a6af5ba7a81ef6f5cb6fd2df5d/cover/01KKEJV4MSJBNY7SQQK23GRDJM_resized_240x340.jpg)





編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!