第78話

最終話
1,951
2025/05/30 23:11 更新

──1年後



引越し業者「荷物はこれだけですね」
(なまえ)
あなた
はい、よろしくお願いします


あれから1年後、私はこのマンションから引っ越す事に。
そして、今まで勤めてた会社を退職し、別の会社で働くことを決意した。



あの後、会社からは謹慎処分で済んだものの、
違う所でチャレンジしてみたいことから、
大学卒業して働いた会社を退職することに決めた。

遠藤ゆきの
遠藤ゆきの
あなたの下の名前!
(なまえ)
あなた
……ゆきの!?


キャリーケースを引いて、マンシャンを去ろうとした時、後ろから声をかけられ振り向くとゆきのと桜庭先輩が立っていた。

遠藤ゆきの
遠藤ゆきの
あなたの下の名前のバカ!
最後ぐらい一言言いなさいよ!
(なまえ)
あなた
ゆきの……
桜庭淳平
桜庭淳平
今日引っ越すんじゃないかなって思って、
遠藤と一緒にここに来た。
俺らもあなたの下の名前に会わないと後悔しそうで、会いにきた。
あなたの下の名前、お前ならどこでもやっていけると思う。でもうまくいかなかったら何でも相談してこいよ?いつでも連絡待ってるから
(なまえ)
あなた
桜庭先輩……
遠藤ゆきの
遠藤ゆきの
あなたの下の名前、離れても私たちずっと親友だからね!だからいつでも会おうね!
(なまえ)
あなた
うん……ゆきの、桜庭先輩ありがとう……


その後しばらく2人と話してから、2人と別れ、
少し時間あることに気付き、この辺を散策することに。




しばらく歩いてると、ふと足を止めた。
足を止めた場所……

(なまえ)
あなた
……ここでゆうたと出会ったんだ


引っ越しした時、コンビニの場所がわからなくて、
たまたま前から歩いてた男の人に声をかけた。
その相手がゆうただった。




ゆうた……あれからどうしてるのかな……。
正直コムドットの動画をあれから見ていない。
動画を見ると、ゆうたに会いたくなってしまう。




携帯を取り出し、300万人達成したのか気になり
取り出すとコムドットの動画を見ると400万人達成していた。



すごい……。ここまで来たんだ……。
サムネイルを見るとゆうたの顔がいっぱい映ってる。
いろんな表情をしたゆうたの顔が見た瞬間、
突然涙が溢れ出した……。




(私……やっぱりまだゆうたのこと好きなんだな……)
(会いたいよ……ゆうたに会いたい……)
(ゆうたは今、私のことなんて何とも思ってないよね)
(もしかしたら忘れちゃったかもしれないね……)

(なまえ)
あなた
うぅ……会いたいよ……


口に出すと余計会いたくなる……。
でももう会えない……。
私が別れを選択したのだから……。




道端でうずくまって、声を押し殺して泣く。
思いを伝えたくても、もう手遅れだ。
別れを選択した自分に今さらになって後悔している。



結局、何が正解だったのか。
いくら考えてもその答えは導き出せないまま。




仕方がない……。
ゆうたが別の道を歩いているのなら、
私も別の道を歩むしかない……。




ゆうたのことを想って泣くのはこれで最後にしよう。
気持ち切り替えて、立ち上がろうとした時、
後ろから足音が聞こえた。




(やばい……。こんなところで泣いてると変に思われる)
(早くここから立って離れないと……)



私は涙を拭いて、立ち上がりその場から離れようとすると……




?「あなたの下の名前……」
(なまえ)
あなた
……え?


今誰かに私の名前を呼んだ?
でもこの声、聞き覚えがある……。



まさかそんなはず……。



私は声をする方を振り返ると、そこにいたのは──

(なまえ)
あなた
……っ、な、なんで……
ゆうた
ゆうた
久しぶり


ゆうたの顔を見た瞬間、
止まってたはずの涙がまた溢れ出した。



なんでここにゆうたがいるの……?
私のことなんて忘れてるはずじゃ……?



いや、きっとゆうたのこと思いすぎて、
夢でも見てるんだろう……。



でもそれが夢ではなく現実だと悟った。
気づけばゆうたの腕の中に包まれていた。

(なまえ)
あなた
……っ、え、ゆ、ゆうた!?
ゆうた
ゆうた
うるさ……そんな大きな声出さなくてもいいじゃん
(なまえ)
あなた
な、なんで……?
ゆうた
ゆうた
なんでって……お前、自分の言いたいことだけ言って俺の話聞かずに帰ったじゃん。
(なまえ)
あなた
そ、それは……
ゆうた
ゆうた
言っとくけど、俺別れたつもりなんてないからな?あなたの下の名前が勝手に別れ切り出して、俺はその事に対して返事してねえからな?
(なまえ)
あなた
え……?
ゆうた
ゆうた
……確かに、ここずっとあなたの下の名前と連絡取らないように我慢してた。
俺自身、YouTubeに対して本気で取り組んでいかなきゃいけないのわかってるのに、あなたの下の名前を前にすると、あなたの下の名前のこと優先にずっと考えてた。仕事も疎かになってみんなには迷惑かけた。
俺自身、自分を見失ってた。俺って何したかったんだろ……って。俺の本業はYouTuberだよ。コムドットの一員で、日本一のYouTuber目指して頑張ってる。
それだけでも十分幸せなことだけど、どうしても何かが足りなくて……楽しい仕事なのに、どこか物足りなく感じて……俺、やっぱあなたの下の名前と離れることは出来ない……。
お前しかいないんだ……
(なまえ)
あなた
ゆうた……
ゆうた
ゆうた
……俺、もうあの時みたいに逃げたりしない。だから俺の気持ち……次こそ受け取ってくれよ
(なまえ)
あなた
……


そっと体を離すと、じっと私の目を見つめる。
柔らかい笑顔で見つめながら、ゆっくりと口を開いた。

ゆうた
ゆうた
……俺、あなたの下の名前が好きだ。
俺の側にはあなたの下の名前がいて欲しい。
今まで本気で人を好きになったのあなたの下の名前が初めてなんだ。それ以外の女は考えられない。絶対離さないからもう一度、俺と付き合ってください
(なまえ)
あなた
で、でも……
ゆうた
ゆうた
メンバーにもこのこと言った上であなたの下の名前と会ってる。皆にも認めてもらえたよ?
みんなもあなたの下の名前に言いすぎたって反省してた……。
俺、前にも言ったけど、いい加減な気持ちでこんなこと言ってない。マジであなたの下の名前のことが好き。だから、俺の隣でいてほしい


どんどん嬉しい言葉を投げてくれる。
そのせいで涙が止まらない……。
嬉しくて涙が止まらない……。

(なまえ)
あなた
……ほんとにいいの?
ゆうた
ゆうた
あなたの下の名前じゃないと俺、嫌なんだけど?
(なまえ)
あなた
……私、ゆうたに別れを選択した時、
本当は後悔でしかなかった……。
離れたくなかった。でも私のせいでいっぱい迷惑かけてしまうのが嫌だった……。
今もずっとずっとゆうたに会いたくて仕方がなかった。だから──っ!


話している時に、突然唇を塞がれた。
紛れもなく、ゆうたと今キスしている。



しばらくするとゆっくりと唇が離れ、
じっと優しい眼差しで見つめている。

ゆうた
ゆうた
もう1回言うぞ。
俺、あなたの下の名前が好き。
それを伝えたくてあなたの下の名前に会いにきた。
あなたの下の名前は?俺のことまだ好き?
(なまえ)
あなた
……大好き
ゆうた
ゆうた
っ……
(なまえ)
あなた
ゆうたのこと、大好きだよ
ゆうた
ゆうた
……ハァー、ったく大好きはずるいだろ……
(なまえ)
あなた
え?
ゆうた
ゆうた
……もう離さないから
(なまえ)
あなた
うん……
ゆうた
ゆうた
……悪いけど、さっきのじゃ足りない
(なまえ)
あなた
え……?でもここ道だよ……っ!?


再び2人の唇が重なる。
会えなかった時間を埋めるように、
ただじっと甘いキスを交わす。



(ゆうた……大好きだよ)
(ずっとずっと会いたかった……)




これからいろんな至難があると思う。
でもゆうたと2人ならどんなことでも乗り越えられる。
どこかそんな気がした。




あたたかい抱擁と、やわらかいキスに酔いしれながら、
心の中でそう思った──。








Fin🍋

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