第31話

episode30
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2025/04/25 13:00 更新
五条 悟
五条 悟
天内~
五条 悟
五条 悟
オマエは俺たちをどこに
連れていく気なんだよ、

俺と傑と天内は高専に向かう途中、細い道の、たくさん店が立ち並ぶ通りに来ていた。
わたあめ、おしゃれなカップに入った飲み物、デコレーションの派手なドーナツ。

…いかにも女子が好みそうなものばっかり。
コイツ天内が行きたいと言うわけだ。
天内理子
天内理子
ずっと行きたかったお店があったんじゃ!
五条 悟
五条 悟
行きたかったお店ぇ?
天元様からのご命令「天内理子の要望には全て応えよ」とは言われたけど、さすがにこれには参った。

まだ夏休みが終わっていない奴らもいるんだろう。
平日のこの時間でも、人で通りがにぎわっていた。

もちろん、俺と傑はその中で浮いている。
夏油 傑
夏油 傑
…それで、
そのお店は一体どこなんだい?
理子ちゃん。
傑がそう聞くと、天内は「フッフーン!」と返す。
そして、軽いスキップを2、3歩して、あるお店の前で止まった。

天内が嬉しそうにそのお店を指さす。
天内理子
天内理子
ここなのじゃ!!
五条 悟
五条 悟
……








五条 悟
五条 悟
パフェ…!?✨










































side あなたの名字あなたの下の名前


だーれもいない悟の家で、午前中に引き続き午後もダラダラしていると、突然外で雨が降り始めた。
…夏らしい季節だなぁと思って、私は畳の部屋でその様子を眺めていた。

しばらくすると、家のお手伝いさんたちが縁側に来て、窓を閉め始めた。

閑散とした広すぎる悟の家で、午後初めて見た「人」だった。
.
この季節は、よく天気が変わりやすいですね
お手伝いさんは、どうやら私が見ていたことに気が付いたらしい。
こっそり声をかけてくれた。
あなた
そう…ですね、!
人見知りな私は、ちょっとびっくりしたけれど、ちゃんと返事をした。
すると、そのお手伝いさんはニコッと私に笑顔を見せてくれた。

そして窓を閉め終わると、忙しそうに戻っていった…。
あなた
…可愛らしい人だったな…。
私はそんなことをつぶやきながら、ふと、手を見る。
左手には今朝、悟にもらった花の指輪がついている。
あなた
……

悟は、こんなに綺麗で可愛くて優しい人に囲まれて、育ったんだな…

なんて考えると、すごく寂しい気持ちになった。
…私もあの人たちのように、綺麗で可愛くて優しい人だったら良かったのにな…。

そしたら悟は、今でも少しは優しくしてくれたかな…_____




答えのない問いを浮かべて、私はそのまま、座っていた後ろの方へダイブした。

するとちょうど、携帯がリンコン♪と可愛らしい音を鳴らす。
メールかな、誰からだろう…



あなた
…理子…?
そう、メールを開くと、そのメールの送り主はなんと理子だった。

…私が同化にいく予定だったあの日から、私は通っていた学校を「転校」という理由で辞めた。
クラスメイトから連絡が来てることはあったけれど、もう私は、それに返信することはなかった。



ーこれ以上、寂しくなりたくなかったからー



けれど、理子からのメールは、ついつい開いてしまう。







ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 あなたの下の名前と来たいって言ってた
 パフェ屋さん、来たよ!

ーーーーーーーーーーーーーーーーー







そんな言葉と一緒に、フルーツがいっぱい乗った豪快な大きなパフェが写った写真が送られていた。
あなた
…覚えててくれたんだ…
私がまだ学校に通ってた頃、休み時間に新しくできたお店について話してるときに理子と話題になった、このパフェ屋さん。ずっと「一緒に行こうね」って言ってたけれど、結局2人で行くことはないまま、私は同化に行くことになってしまった…。

私は理子に「美味しそう!良かったね」と返信しようと思って、改めて画面を見る。
そして、写真をもう一度見た。



…ふと、あるものに目がつく。
あなた
……あれ、これって…、
思考を遮るように、またリンコン♪っと音が鳴る。
次のメールも理子からだった。






ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 この後、日が沈む前に、
 会えるかな?

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

あなた
…、?






































side 五条悟



天内の言っていた店というのがなんとパフェ屋で、俺はすっかり上機嫌になっていた。
店に入って、3人で4人掛けのテーブルに座って、パフェを注文した。
ちょうどその頃に、雨が降り始めた。

そして早速パフェが届くなり、俺は構わずスプーンを入れ、一口。
天内は携帯でパフェの写真を撮って、その直後なにやらカタカタと文字を打った。
五条 悟
五条 悟
食わねぇの? ('▽' )*
夏油 傑
夏油 傑
あぁ、じゃあ私も一口… ( '.'  )*
俺と傑は迷わず天内のパフェにスプーンを突っ込もうとする。
もちろん、煽り。
天内理子
天内理子
ああぁぁああ”!!ダメぇぇぇえ”!!!!
慌てて天内が、俺と傑のスプーンを止める。
夏油 傑
夏油 傑
冗談だよ理子ちゃんw
五条 悟
五条 悟
にしても、なんっつー声。w
天内理子
天内理子
っるさいのじゃ!/////
あぁ、コイツ歌姫っぽいなw
俺と傑はしばらく少し笑って、その後は大人しく3人で自分のパフェを食べた。



味?

おいしい。



この件が済んだら、あなたの下の名前と食べに来ようかな…
なんて思っているときだった。

天内がサッと席を立つ。
天内理子
天内理子
…ちょっと、電話してくる。
天内の手には携帯が握られている。
俺と傑は許した。

…けれど、天内はなぜか雨の降っている店の外へ出ようとした。
夏油 傑
夏油 傑
理子ちゃん、外は雨が…_____
傑が止めようとしたが天内は聞かない。
そのまま外へ出て行ってしまった。








そう、まるで俺たちから逃げるように、






五条 悟
五条 悟
傑、
夏油 傑
夏油 傑
あぁ、
俺も傑もすぐに気が付いた。
夏油 傑
夏油 傑
悟、悪いが会計を…
五条 悟
五条 悟
応、わかった。
傑は俺の返事を聞くなり、すぐに天内を追うために外へ出ていった。
俺は少しそれを眺めながら、席を立つ。

…鬼ごっこなら、俺たちが負けるわけがない。
俺には六眼が、傑には呪霊たちがいるから、見つけるのは余裕。
追いかけっこだって、天内が相手なら負けるわけない。




























だから、油断していた。













































side あなたの名字あなたの下の名前




理子のメールがあってから、私は、理子に言われた通りの場所で待っていた。


―― この後、日が沈む前に、会えるかな?

そのメールに私が「会えるよ」と返すと、すぐに返信が来た。
指定された待合場所は、理子が写真を送ってくれたパフェ屋さんのある通りを、1つ曲がったところ。

あそこは一本の少し蛇行した道になっていて、その両側にいっぱい可愛いお店が並んでいる。
その道を抜けると噴水があって、右と左に道が分かれる。

その曲がった先が、理子の指定した待合場所だった。



雨が降っていて、空気がじとじとする。



しばらく待っていると、バタバタと走るような足音が聞こえてきた。
人通りが多いこの道を走るのは危ない。

私は何事だろうと思って少し顔をのぞかせた…_____


天内理子
天内理子
あなたの下の名前…ッ!!
あなた
え、理子?!


そう、走っていたのはなんと理子だった。

すごく急いだみたいで、前髪はボサボサ。
ひどく息を切らしてる。

しかも雨が降っているというのに、傘も持っていなかった。
私は急いで自分の持っていた傘を理子が濡れないように持ち直す。
あなた
傘も持たずにそんなに急いで、
どうし…____
天内理子
天内理子
行こう!!

私が聞き終わる前に、理子は私の腕を強く引っ張った。
ふわっと傘が浮いて、手から離れる。
あなた
えっ?!
天内理子
天内理子
いいから、走って!!

な、何が起こってるの…?!



…さっき理子から送られてきた写真に、私が気になるものが1つ写っていた。
大きなパフェの奥に見えた、「うずまきのボタン」

画角の関係で一部分しか見えなかったけれど、あれはたしか、悟が通ってる呪術高等専門学校の…______




…詳しいことはわからないけれど、理子に聞いてるような時間はないみたい。
私は理子に言われた通り、走ることにした。

通りを歩く人たちはみんな傘をさしていて、まっすぐ走るのはできない。
人と人の隙間をぬって、必死に理子を追いかける。




雨が私たちを打ち付ける中、ずっと。






















side 五条悟



パフェの店を出て、さっき傑が行った方向と逆の方へ、俺は天内を探しに走っていた。
あまり本気で走ると街をうろついてるパンピーに当たるから、軽く。

しばらく走って天内を探すけれど、人がうじゃうじゃ…しかも雨で視界が悪い中、傘で先が隠れてよく見つけられない。

ブブブっと携帯が振動する。
五条 悟
五条 悟
傑、見つけたか?
夏油 傑
夏油 傑
≪いや、雨が降っているから視界が悪い。
 傘をさす人も多いから手こずってる。≫
五条 悟
五条 悟
傑の呪霊は?
夏油 傑
夏油 傑
≪スペースが十分に確保できない、
 非術師が多いこの場所で呪霊を
 出すのは危険すぎる。≫
五条 悟
五条 悟
…っ、

たしかにそうだ。
傑の呪霊操術は媒介なしで呪霊を出すことができるが、呪霊が出てくるスペースは最低限確保しないといけない。
今この通りはちょうど雨が降っていて、人の流れが悪い上に、傘をさしているとスペースが取りづらい…!


俺はグラサンを取る。
五条 悟
五条 悟
俺も探す。
あなたの下の名前に天内と連絡が
取れるかも聴いてみる。
夏油 傑
夏油 傑
≪ あぁ、頼むよ ≫
そこで俺たちの通話は終了した。

そして、俺は急いであなたの下の名前へ電話をかけた…______


































side あなたの名字あなたの下の名前






理子が私の腕を引っ張って、走る。
私も理子に置いて行かれないように、走っていた。

空は巨大なカーテンのように、黒い雲で晴天の空を隠してしまっている。
雨がアスファルトに打ち付けて、ペトリコールが漂う。




…しばらく走っていると、開けた公園が見えてきた。
公園の中に花が色とりどりに咲いて、道がある、遊具のない、少し大人な公園。

理子はそこまで来ると走るのをやめて、はぁっ…!っと大きな息を吐いた。
天内理子
天内理子
ここまで来たら
安心でしょ…!
あなた
ちょっと、理子。全然私、何も
わかってないんだけど…____
そう言いかけたとき、突然私の携帯が着信音と一緒に振動を始めた。
理子と私は少し驚いたけれど、私は落ち着いて画面をのぞく。
あなた
…悟、?
天内理子
天内理子
っ、「さとる」って…誰?
私が電話に出ようとしたとき、理子が私の袖をつかんで、それを止めた。

理子がどこか不安そうな表情を浮かべる。
雨のせいか、少し濡れているようにも見える。
あなた
えっ、と…悟、五条悟。
呪術高専に通う2年生の…____
天内理子
天内理子
っ! 出ないで!!

そう言って理子は私の持っていた携帯をピシャンっと閉めた。
あなた
「出ないで」って…
…な、なんで……?
手元の携帯は、着信音はもうならないけれど、まだ振動を続けている。
悟が電話をかけつづけているのだ。

理子は私の腕を掴んだ。
天内理子
天内理子
…っ、おねがい…っ!!
そこで私は、理子が置かれている状況が只事ではないことに気づいた。
普通、理子が悟のことを知ってるわけない。

私たちは星漿体というだけで、呪術師の名前を知るほどの立場ではないから…
あなた
…ねぇ、理子。
さっきの写真なんだけど、奥に
うずまきのボタンが写ってて、
あれって呪術高専の…_____







五条 悟
五条 悟
…あなたの下の名前、?















あなた
…、悟…!
天内理子
天内理子
ッ!!







                                           つづく
本当は2話にわけたかったけれど、準備できなかったので長かったと思う💦
そしてめっちゃ明日投稿できなくなったーー!!!ごめん-!!
…ということで、28日にまた👋


本編急にしゅらば。

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