第27話

episode26
1,546
2025/04/21 13:00 更新
九十九 由基
九十九 由基
五条くんはどうしたい?

潮風が、俺と九十九さんの間を駆け抜ける…______


…俺とあなたの下の名前がこの先も一緒にいれば、たぶん俺とあなたの下の名前は高専から罪を掛けられる。
とは言っても、そこまで重い罪ではないはずだ。
俺もあなたの下の名前も、それぞれ「呪術的な立場」がある。


けれど…_____







ー 私は生きてても、いいの…? ー









もしもあなたの下の名前に罪が掛かれば、
それだけでもう、

あなたの下の名前は生きていけない。



五条 悟
五条 悟
…俺は、他の奴九十九さんにあなたの下の名前を託すつもりはない。

…九十九さんは面白そうに俺を見る。
九十九 由基
九十九 由基
一応、理由を聞こうか。

俺は海辺で遊ぶあなたの下の名前を見た。
中学生だって言うのに海くらいではしゃいで、ガキもいいとこだ。
正直、俺だって呆れたりする。

…けど、そんなあなたの下の名前を止めようとは思わなかった。
五条 悟
五条 悟
立派な理由なんてないですよ。
ただ俺は、アイツあなたの下の名前を「星漿体」だと思ってない。

俺は、座っていた波消しブロックから立った。
擦り潰れた角に足を乗せて、全身で海を一望する。
五条 悟
五条 悟
もし今回の天元様と同化する星漿体が
あなたの下の名前じゃない誰かだったのなら、
ソイツが盤星教に暗殺されようが、
同化しようが、俺はたぶん怒らなかった。
五条 悟
五条 悟
逃げ出すなんてことも、しなかった。

そう、俺は昔から、誰か1人という存在に興味がなかった。
他人は他人、俺は俺。
その人に恨みがあるわけでも、気にしているわけでもない。

それが俺の人との関わり方。






…けれど、あなたの下の名前は簡単に、そんな俺を覆した。


俺に、真っ白な、天使のような光を与えた。





五条 悟
五条 悟
昨日の夜、あなたの下の名前に言われたんですよ。
「自分は生きてていいのか、助けて」って。
五条 悟
五条 悟
あなたの下の名前は幼い時に両親を亡くして、
昨日には黒井さんも亡くしてる。
あなたの下の名前は「1人孤独」だ。
 
五条 悟
五条 悟
…そんな奴が俺に助けを求めた。
もうアイツあなたの下の名前には、俺しかいないんです。
















五条 悟
五条 悟
俺がアイツを、呪った愛してしまったから。





俺がそう話し終わると、九十九さんは「はっはっは」と豪快な笑い声を上げた。
俺はぎょっと彼女の方を見る。
九十九 由基
九十九 由基
なるほど、君たちの逃避行の旅は
今に始まったものじゃないってわけだ

「若いねぇ~」といいながら、九十九さんは俺と同じようにその場を立つ。
九十九 由基
九十九 由基
五条くんは彼女あなたの下の名前ちゃんのことが好きなんだね?

俺が答えるまで、しばらく虚空を眺めているかのような妙な間が空いた。

ザザ…と波打つ音、かもめが鳴く声が、静かに耳に入ってくる。
五条 悟
五条 悟
……、たぶん。

曖昧な返事がぼんやりとその場に残る。
対して九十九さんは「ふふっ」と笑った。
九十九 由基
九十九 由基
…わかった。
私はこの件から手を引こう。


































九十九 由基
九十九 由基
君とお話ができて良かったよ、五条くん。

ブロロロロ…とバイクのエンジンを蒸かしながら、それにまたがって九十九さんは手を振る。

「そりゃどーも」と言う俺の後ろでは、ビッタリとあなたの下の名前が、俺の手を握り締めて引っ付いていた。
まるで、俺を「譲らない」とでも言いたげに。
九十九 由基
九十九 由基
機会があればまたお話しよう。
…そのときはあなたの下の名前ちゃんも一緒にね。
あなた
ッ、

目を向けられたあなたの下の名前は人見知りのせいか、びくっと肩を震わせた。
俺を握る手が、ギュッと強くなる。
…けれど、何事もなかったように、しばらくするとあなたの下の名前は九十九さんにお辞儀をした。

九十九さんは微笑んで返し、そのまま去っていった。







…九十九さんがバイクで走り去る様子を見送り、海岸に残されたのは俺とあなたの下の名前の2人きりになった。
すごろくの振り出し。
九十九さんが来る前と何ら変わりない。

けれど、俺の心はここに来た時よりもざわざわとしていた。


…本当に俺の選択が「正解」なのか、俺のせいであなたの下の名前が責められることはないか、俺は本当にあなたの下の名前のことが好きなのか…______



いろんなことが、うずめいている。

あなた
…悟、さっきの人と何話したの?

好奇心でそう尋ねてくるあなたの下の名前の問いが、俺の耳を通り抜ける。
意識にも止まらない。
あなた
…悟?
返事がないことにあなたの下の名前が心配そうな表情を向けて、俺の名前を呼ぶ。

俺はこれからどうすればいいのか、
どうやってあなたの下の名前を守っていけばいいのか、

漠然とした問いに、俺は1つの答えが浮かんでいた。
五条 悟
五条 悟
……あなたの下の名前、

































五条 悟
五条 悟
…俺の家に帰ろう。






                                            つづく
あと5話くらいで終われたらいいなぁ🤔

⇧おすすめです、ぜひに✨



なるちゃん、彩月ちゃんスポットライトありがとう!!😭✨

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