「じゃあそろそろパーティーの時間だし……行こうか、ハニー」
「………」
…ハニーとかいらないでしょ。
そんな思いを込めた目を南雲に向ける。
すると南雲はやれやれ、とでもいいたそうに首を振った。
苛つくからやめてほしい。
「ほら、腕」
腕を組むように催促してくる南雲の二の腕に肘打ちをしつつも、南雲と腕を組む。
これも任務達成のためだ、と自分に言い聞かせた。
しばらく歩くと、大広間が見えてきた。
ドレスアップをした多くの人が、ワイングラスを片手に談笑している。
「あ、ご飯美味しそう。食べたい」
「この状況でもいつも通りなのがあなたらしいね」
…それ褒めてる?
疑問に思いつつ、ご飯がとても美味しそうだったので食べ進める。
…わ、これすごく美味しい。旨味が…!
「…かわい〜」
「何か言ったの?聞こえなかったわ」
「別に何も言ってないよ」
一応小声ではないので新婚夫婦の妻に成り切る。
南雲もすぐ切り替えてそう答えた。
…まあいっか。気にするだけ無駄だ。
「これも食べる、ハニー?」
「……いただくわ」
「ちなみに僕が食べたのと同じやつだよ〜」
「………」
最後の一言がなければ素直にもらって食べたのに。
余計すぎるって、南雲。
あといきなり素で話してくるのもやめてほしい。
南雲が絡んでくるのを上手く避けながら、からっぽの胃にどんどん食べ物を入れていく。
「…そろそろ金森が出てくるんじゃないか?」
「!」
…来た、ターゲット。
フッと照明が消え、舞台上だけが照らされたとき……
金森浩蔵が、護衛とともに現れた。
「…よし、行くよ」
「了解」
南雲と一緒に舞台まで近づき、金森の首を狙いに行く。
んー、意外と護衛が強そうなんだよな。雰囲気でなんとなくだけど。
…面倒くさいな、やっぱり。
にこやかに話している金森を睨んだ。こんな任務をしなければいけなくなったのはお前のせいだ、と。
「あ、言い忘れてたけど会場にいる人たち、全員敵だから、遠慮なく壊滅させていいよ〜むしろそうしてほしいっていうのが任務内容にも書かれてたし」
「……なんでそれを早く言わなかった」
「忘れてたんだよ〜」
つくづくこの男には苛つかせられる…
ため息をつき、太ももに固定してドレスで隠していた武器を取り出す。
私の本来の武器は薙刀。けれど今回はさすがに大きくて目立つため違うコンパクトな特注ナイフを持ってきた。
「じゃあ行くよー」
「はいはい」
南雲に続いて、舞台上に上がる。
パーティーの参加者たちから動揺の声が聞こえた。
目の前の金森も、目を大きく見開き恐怖でプルプルと震えている。
「金森浩蔵を、殺連の規定に基づき排除する」
「なっ……!!くそっ、お前ら私を守れ!!」
金森が自分の周りにいた護衛たちに命令した。
護衛たちはそれを聞き、私たちに向かってくる。
…私が行くか。
「はっ!」
「ぎゃぁぁ!」
逃げる金森を追う南雲をサポートするように、私は護衛たちをバッタバッタとなぎ倒していった。
作者のあいすらぶです!最近更新できておらずすみません…!これくらいの亀更新は普通だよな、と考えていただけるとありがたいです…!
コメント、いつでもお待ちしています!ぜひぜひ!
(実はこの10話の内容で一瞬だけR18判定になってしまいテンパりました笑)












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。