あの時言ってたの
なんだろう
さ 「 はぁ , は … ッ ! 」
現在の時刻
18時55分.
作業に 追い詰められた俺は
なんとか 終わらせて
急いで 向かっているところ
約束の場所に
“ なにか思い出しそう … ”
あの時ころんが言っていた
言葉 .
思い出しそう.とは
俺のことだろうか
それともあの時のこと??
それとも …
ズリッ
さ「 …え . 」
俺は 歩道橋をかけおりる中
足を滑らせる
やばい
次は
俺の番 … ??
ドサドサドサッ … !!!!!!
さ 「 … ん ッ …」
恐る恐る 目を開けると
一番最初に 視界に入ったのは
他でもない
青色の
君の髪の毛
さ 「 … ころん !?!? 」
床に 寝そべっていた俺は
一瞬で 起き上がる
下にいたのは
君だった
さ 「 まって , まって … !!!
おれ ッ … !
馬鹿 , やめろ , おい .
ころん …ん ッ !!!! 」
なんで
なんでこうなっちゃうの?
ねえ
神さま … !!!
こ 「 … ぶっ WWW 」
… は?
かすかに震える ころん .
俺は顔を覗く .
こ 「 っふ …
ふははははWWW
さとみくん ビビりすぎ … WWW 」
へらっ と 笑って
普通に起き上がる彼 。
こ 「 はぁ … W
さとみくん , 僕こんなんで 死なないわW 」
俺のリアクションに
笑いを 堪える 彼 .
そんなことよりも
俺は 手が勝手に手が動けば
彼を 抱きしめていた
こ 「 ぇ … !? w
さとみく …、 」
さ 「 馬鹿 … !!!
ほんとに馬鹿 !!!
お前 ふざけんなぁ … ッぅ … う ぇ … 」
ぼたぼた 、 と
大粒の涙を
絶えず流す .
こ「 … 」
ころんは 俺の背中に
手を添える
さ 「 … !!! 」
こ 「 ぼくさ …
君との記憶
何も覚えてないのに
結構前から 知ってるような 気がするんだよね … . 」
… それ ,
それ って …
俺は顔をあげる
こ 「 … すき
さとみくん、
すき… 」
君も
気付けば 涙を流していた
好き … ??
さ 「 俺を … ?? 」
こ 「 それ以外 誰がいんだよ .
… 僕
前の さとみくんとか
忘れたから
とか
関係ない
今のさとみくんを 好きになった …」
さ 「 … ッ ころん … !!! 」
どれくらいぶりに
お互いの意思で
抱き合っただろう .
本当に
暖かかった
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。