第6話

第五話『忠実な梅 謙虚な千日紅』
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2025/09/28 04:13 更新
千日 紅
千日 紅
ふう、仕事終わったぁ
僕は窓に目を向けると、もう月が昇っていた
千日 紅
千日 紅
もう、こんな時間か
千日 紅
千日 紅
少し、散歩でもしようかな
千日 菖蒲
千日 菖蒲
紅!どこに行くの?
千日 紅
千日 紅
菖蒲姉さん。……少し、散歩しようと思ってね……。
千日 菖蒲
千日 菖蒲
そう…。
菖蒲sibe
今日の紅は明らかに暗い。
理由はわかっているわ
だって、今日はあの子のーー。
私も会いたいわ、霞
紅sibe
千日 紅
千日 紅
大丈夫だよ、姉さん。敷地内からは出ないし、仕事で疲れてるだけだから……。
千日 菖蒲
千日 菖蒲
そう…?
菖蒲姉さんは、本当に心配したような顔をしている。
きっと、僕と一緒にいた時間が一番長いから、僕が考えていることが手に取るようにわかるんだと思う。
梅たちよりも、菖蒲姉さんとのほうが年齢が近いからね
千日 紅
千日 紅
うん、だから大丈夫だよ。
この時代、人はあまり長く生きられない。父さんのことも、母さんのことも、心配なはずなのに。霞が亡くなったときから、姉さんはいつも、僕達家族をすごく心配していた。
僕のことだけで心配かけたくはない。
千日 紅
千日 紅
じゃあ、行ってくるね
千日 菖蒲
千日 菖蒲
………ええ
僕が向かったのは、裏庭だった。
僕は、一人になりたいときここに来るんだ。
でも、今日は花のことを―のことを思い出しちゃいそうで足が止まってしまった。
千日 紅
千日 紅
………霞



今日はどうにも、気分が上がらない
千日 梅
千日 梅
兄ちゃん?
千日 紅
千日 紅
梅?
千日 紅
千日 紅
なんでここにいるの?
千日 梅
千日 梅
兄ちゃんが歩いていくのが見えたから
千日 紅
千日 紅
ついてきたの?
千日 梅
千日 梅
なんか、兄ちゃんのことが、気になっちゃって
千日 紅
千日 紅
………そっか。梅はまわりをよく見てるね
千日 紅
千日 紅
いいことだよ
僕は梅の頭をなでる
千日 梅
千日 梅
えへへ、ありがと、兄ちゃん。

千日 梅
千日 梅
………兄ちゃんはさ……時々苦しいような我慢しているような顔をするときがあるよね?
千日 梅
千日 梅
嫌なら、無理に言わなくていいよ。
千日 紅
千日 紅
………
千日 梅
千日 梅
僕は子供だし、兄ちゃんたちは悩んでることがあっても、僕に言う事はないと思う。
千日 梅
千日 梅
僕がまだ頼りないから……
千日 紅
千日 紅
………梅?
千日 梅
千日 梅
でも、いつか兄ちゃんとか、姉ちゃんとかにも頼られるような弟になってみせるよ
千日 梅
千日 梅
だからさ、そうなったら、僕のことたくさん頼ってほしい
千日 梅
千日 梅
家族なんだから、迷惑だとか思わなくてもいいんだよ、兄ちゃん
千日 紅
千日 紅
梅、ありがとね
千日 梅
千日 梅
ううん、当たり前のことを言っただけだよ
千日 梅
千日 梅
僕、もう寝るね!おやすみ兄ちゃん!!
千日 紅
千日 紅
おやすみ、梅
本当にそっくりだなぁ、梅は。
まるでアイツと話しているかのようで、懐かしいような気もする
アイツも、察しが良くて……
誰かの悩み事を聞くときはいつもの明るい、テンションじゃなくなる。
梅は、一人称まで変わってたし
千日 紅
千日 紅
ねぇ、かすみ?
千日 紅
千日 紅
君は僕のこと恨んでいるのかな?
千日 紅
千日 紅
だからなのかな?神様がこんな仕打ちをしたのは
梅の花のように忠実を誓った弟と
千日紅のように謙虚な一面がある兄。
この花言葉が二人を表したような意味なことは、紛れもない偶然である
月
今回けっこう暗い感じになっちゃった
月
次回は、過去編?を書くつもりです。

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