視点/サカキ
まずい…
翠が可愛すぎる…!
言葉の裏を返せば
期待してしまうばかり…
私が肯定的なだけか?
何か勘違いしてしまう…
……気が狂いそうだ。
いい歳してこんな感情を抑えられないなんてな,
あのまま家に帰せば良かったか?
だが どうしても帰したく無かった
落ち着け、
理性が飛ばないよう必死に自分に言い聞かせる
とりあえず今は夕食を作ることに専念するか…
呼び止めておいて こんなものしか用意できない事が
嫌になってくる。
…ワインでも開けるか。
サラダを小さい口に詰め込む
翠が小動物のようで、見ていて飽きない
そんな翠を眺めながらグラスにワインを注ぐ。
俺は耳を疑う。
外で潰れるよりここの方がいいんだが…
まぁ…な…
翠は私に信頼を置いているようだが
それはそれで…脈ナシだな…
私の存在はわがままを言える存在なんだろう。
そんな事を考えていると
翠が私の手からグラスを取りあげた。
そして、 そのままの勢いで飲み干した。
そういいながら
ワインをグラスに波々と注ぐ
たしなめたとて、時すでに遅し。
翠は完全な泥酔状態。
見るに見兼ねて私は翠の手からグラスを取り上げた。
瞼は閉じかけの上に呂律が回っていない…
そんな翠をソファーに連れていく。
翠を横に寝かせ、
水を取ろうと立ち上がると
酒を飲んで 熱を帯びた瞳で
私の名前を呼ぶ
良からぬ事に誘われているようで
この感情に流されてしまいたくなる。
泥酔状態のやつに何を考えてるんだ私は…
とりあえず水を飲ませねば…
とにかく理性を保つことと
翠の体調が気になって…気になって…
あいつの失われていく感情に気づいてやれなかった。














編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。