入店した二人が近づいてくる。
ひぇ!!!
イケメン二人についつい見とれて自分の今の顔を忘れてた...
あの日、渋谷の大きなスクリーンに映し出された彼ら。
今目の前にいるなんて不思議で仕方ない。
風磨もジャニーズだけど、
入所前からずっと知ってるから。
いつ会っても『芸能人』というよりかは
やっぱり『幼なじみ』って感覚が強い。
風磨もそれを望んでいそうな気もする。
『すごい見てくる...』
泣きはらした私の顔をまじまじ見つめてくる岸さん。
風磨が私に気遣う中、
それを全く聞いてないかのようだ...
会って10分もたっていないような初対面なのに
純粋でまっすぐなその視線から優しさを垣間見た。
『素敵な人だな。』そう素直に思えた。
どうせ今日のこの出会いがあっても、
もう二度と会えないかもしれない。
彼らは今大注目のアイドルで、
わたしはただの一般人。
『だったら...今日くらい...
一緒にお酒を飲んでもいいよね...?』
移動しようとした岸さんの腕を捕まえた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!