〉 〉 side ぼんじゅうる
両手を合わせてちら、とおらふくんの方を覗き見る。
本当に優しいな……。
慌てて意識を、と言うより正気をとりもどす。
揶揄われそうだし。
案の定、めんに揶揄われる。
俺が不貞腐れてると、コンコン、とノックの音が聞こえる。
頼んだものが届いたのだろうか。
みんながそれぞれ頼んだ飲み物を手にして、中央に集める。
微笑みを浮かべた俺におらふくんは満面の笑みで返してくれた。
少しセクハラにならないか不安になりつつも勢いで褒める。
反応は……
う ん 、 知 っ て た 。
どうすれば…と、これでいい?って意味の目線おんりーに送る。
少し恨みを込めておんりーを睨んでおく。
胸を張っていうおらふくんにくすっと笑いがこぼれる。
おらふくんのお茶目な発言に、他の人たちがくすくすと笑う。
へなぁ…と効果音がつきそうなほどおらふくんがしょんぼりしながら謝る。
── 頼んだメニューが来て、食べて、そろそろ解散かと思われた頃、ちょっとした事件が起こった。
おらふくんが、酔って謎に甘えてくる!!
赤くなった顔で、にへ、と微笑まれては掛けようとした声が一瞬だけ消える。
ちら、とおんりーの方を見る。
流石に察したのか、こちらに来てくれた。
おんりーが小声でおらふくんに何か言うと、驚いた様子でおらふくんが赤くなる。
おらふくんが体重を俺に預けてくれるから支えて背中をさする。
ハグしてるかのような今の体勢では、おらふくんが俺の心臓の鼓動を聞いててもおかしくない。
助けを求めるように、ちらっおんりーのほうを見る。
それを見たおらふくんは悩んだ顔をしたのち、納得したような顔をした。
おらふくんはそう言うと、ドズさんの方へ向かう。
わけがわからない、という顔で居ると、おんりーが声をかけた。
笑いながらそう言うおんりーの目は、じっとおらふくんの方を見ていた。
その後すぐ、解散となった。
色々おらふくんのことを相談したい気持ちもあって、帰り際におんりーを呼ぶ。
そうおんりーは納得のいかない声をあげる。
おんりーが背伸びをするので少しかがんで耳に集中する。
少し恥ずかしくなって、赤くなる顔を手で隠しつつ聞く。
ド直球な言葉にうっ…とためらう。
「 また撮影で 」と言っておんりーがスタスタと帰っていく。
おらふくんとはどうすれば良いのか、そもそも……俺はどうしたいんだろうか。
恋人になりたい?それで──?
頭の中で思い浮かべてた人が急に目の前に現れて驚きを隠せないままで居ると、おらふくんが少し寂しそうな顔をする。
頭の中が真っ白になって、なんて言おうかと慌ててるとおらふくんが思っても見ない、それも俺が求めていた表情をした。
──そう、赤面だ。
なるべく保った平常心で、にやっと笑う。
まさか、おんりーとの仲を勘違いしていたとは。
もうどうしていいかわけが分からず、とりあえず一旦家に帰ろうと家へ向かう。
俺がなにか言う事に、どんどん赤くなっていた。
──これで、少しは意識してくれただろうか。
──後日、おんりーとのメッセージのやりとりにて──
ド正論すぎて、何も言えなかった。
「 自覚から始まる恋 」 𝐹𝑖𝑛__

















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。