グロバナー家からの依頼を済ませた俺は、デビルズパレスへ帰ってきた
階段の上からひょっこり顔を出していたのは、最近会えていなかった主様だった
向こうでの生活が忙しかったのか、一週間ほど姿を見ることができなかった彼女
毎日じゃなくとも来てくれるだけありがたいことなのだが……それでもやはり、寂しくなることはある
確かにここ最近は毎日貴族からの呼び出しがあり、ろくに休息も取れていなかったため、かなり疲労が溜まっていたと思う
ひと目見ただけで俺の変化に気づいてくれたことに、少しだけ顔が緩みそうになる
ギュッ
全身が温もりに包まれる
俺は、主様に抱きしめられていた
主様に抱きしめられたまま、上目遣いでそう言われる
その姿はとても愛らしく、今すぐにでも抱きしめ返したいほどだった
その気持ちをグッと抑え、主様にひと声かける
俺は主様のその言葉で気が抜けたのか、彼女の肩を借りたままスッと眠りについた