第4話

三話目
55
2025/12/07 05:59 更新
桜遥
わけが分からねえ…
ボコッ...バァン!ガシャン!

二人が外に出ると、先ほど倒した不良集団が街を破壊している…
百鬼あやめ
さ、桜…?
桜遥
…ちょっと待ってろ…
百鬼あやめ
え…で、でも…
桜遥
良いから…!早くしろ…
百鬼あやめ
ササッ…

あやめは桜に圧されて物陰に隠れる事にした。
モブ不良
おーおー、まさかお前から来てくれると思わなかったぜ…
モブ不良
フーリン小僧…
桜遥
モブ不良
おいおい無視かよ?人には顔と名前忘れるなんて言ったくせにテメーは忘れたのか?
モブ不良
まぁそんなダセー見た目じゃ忘れたくても忘れらんねーぜ…カラコンにメッシュとかコスプレかよ?
桜遥
モブ不良
ん?いや、待てお前これ地毛か!?目もカラコンじゃねーじゃん…
モブ不良
え…マジで地毛なの…?
モブ不良
猫かよ…
モブ不良
「気持ちわり…」
桜遥
…ニヤッ
こっちが正しい…

これが普通の反応だ…

他者からはいつも拒否…拒絶…否定…

それはもういい…諦めた…

でも、せめて自分に価値があると思いたくて...目の前の相手に勝てば自分はそいつより上だと価値があると…

てっぺんを取ればより強くそれを感じていられると思っていたのに…
橘ことは
『あんたにてっぺんは取れない…』
橘ことは
『あんたは"ヒトリ"だから…』
モブ不良
殴った相手が悪かったな?頭殴られて黙ってるチームはいねえ…
モブ不良
これはウチとフーリンの戦争…
ゴッ!

不良が言い終わる前に桜は顔面に一撃を入れた!
桜遥
(離れてくのは「他人そっち」だろ!)
おかしい…奇妙なナリだと…そんなの自分が一番分かってる…!

でも…その事で俺がお前らに何をした!

これが...

これがオレなんだよ!
モブ不良
何してくれてんだテメェ!
ボッ…      バキッ!
    ゴッ!
ドカッ!    ミシッ…

ことはにヒトリだと言われていたが実力は確かだ…桜は一人で次々と不良集団を倒していく!
そもそもてっぺんってのは一人でなるもんだろ!?

ケンカさえ強ければ…

一番強ければそれがてっぺんなんだろ!?

"一人な事"となんの関係がある!?
橘ことは
ちょっと!何すんのよ!
モブ不良
おぃボウズ!手ぇ止めな!
モブ不良
お前らフウリンは街のヤツ人質に取られっと動けねえんだよな!?
ゴパァン!

だが桜は人質を取った不良を簡単に倒す!
橘ことは
あ…ありがと…
桜遥
勘違いすんな!さっきのヤツが気に入らなかっただけだ!
桜遥
ナイフなんか持ち込みやがって…ケンカの仕方には気を付けろよお前ら…
スパン!
桜遥
人間そいつが丸分かりだぜ…
桜は表面上余裕そうにしているが、連続で戦ってる為疲労が蓄積していってる…
桜遥
(くそ…庇いながらじゃラチがあかねえ…)
桜遥
(つーか、なんでオレ庇ってんだよ...誰かの為に何かをしてもロクな事にならねーじゃねえか…)
モブ不良
サクッ...

その次の瞬間…倒れてた一人の不良が落ちてたナイフを手に取り桜の足に刺すと言う姑息な行為をしてきた!
桜遥
いっ…て…
桜遥
(ほら見ろ…!だから他人に構うもんじゃねーんだ…)
橘ことは
桜…!
桜遥
(本当にオレなにやってんだ…何がしたいんだ…)
もう終わりかと思った次の瞬間…

ドカッ!

何者かが桜を守った!
柊登馬
一年か?いてくれて助かった!
柊登馬
ことはちゃん…あんたが危ない目にあってたってことは総代あいつには黙っててくれ…
ガッ…ゴッ!

謎の男は不良からバットを奪い上げて一撃をくらわす!
柊登馬
…おいてめえら…この街でこんなもん振り回す事がどれほどの事か…
桜遥
(なんなんだ…どうなってる!?)
柊登馬
分かってんだろうな!!?
松本
なあんだ!話より全然少ねーじゃねーの!
梶蓮
柳田
これなら二人でも良かったな…
桜遥
(なんで風鈴が風鈴オレを助ける!?)
モブ不良
フウリンだ…フウリンの柊だ…!
モブ不良
ひよってんな…たかが四人増えただけだろうが!いけ!
柊登馬
松本!梶!柳田!あいつらここより一歩でも先に進ませてみろ!ぶっ飛ばすぞ!
桜遥
っ!
桜遥
(やっべ…)
柊登馬
柊登馬
怪我してんなら下がってろ!
桜遥
っ!勝手言ってんな!オレの相手だ!
柊登馬
じっとしてろやボケ!ヨロヨロ動かれっと
柊登馬
守りきれねえ!
桜遥
…?
「いけー!」
      「待ってたぞー!」
「やっちまえー!」
桜遥
なんなんだ…
桜遥
何がどーなってやがる…!
橘ことは
この街は…ちょっと前まで色々なチームやらギャングやらの喧嘩や抗争で街の治安は最悪だって言ったわよね…正確には二年前…その時から街は変わったの…
橘ことは
変えたのは…風鈴高校の生徒達。彼らは始めに街の入り口に看板を立てた。
柊登馬
バットの使い方知らねーでも字くらい読めるようにしとけよ!
柊登馬
これより先、人を傷つけるもの!
橘ことは
それは元々風鈴高校の名の元に書かれてたけど…
柊登馬
物を壊すもの!
橘ことは
いつの間にか街の人達が彼らに名前をつけたの…
柊登馬
悪意を持ち込む者!何人も例外なく!
橘ことは
街を守るため、ケンカする彼らに
柊登馬
ボウフウリンが粛清する!
橘ことは
防風"鈴"
ウィンドブレーカーこの街の盾」と…
ワァァァ!
桜遥
橘ことは
ド底辺の嫌われ者…確かに二年前まではそうだった…喧嘩をしていることに変わりはないけど…
橘ことは
今ではみんなに愛されて…必要とされてる。
百鬼あやめ
お、終わった?
桜遥
っ!あやめ!…あぁ、何とかな…
百鬼あやめ
…馬鹿っ!
ギュッ…

あやめは怒ってる表情で桜に強く抱きつく。
百鬼あやめ
また無理して…!本当に馬鹿…
桜遥
…!
橘ことは
桜…私はあんたはヒトリだって言った…
橘ことは
だけどなりたくてなったんじゃないのは見てて分かる…つもり…
橘ことは
でもこの街の人は桜を必要とするわ…
桜遥
…!勝手な事言ってんな!オレはあやめ以外誰も必要じゃないし誰とも関わらない!
橘ことは
じゃあなんで…山じいの忘れ物持ってきてくれたの?なんで私を助けたの?
桜遥
グッ…
橘ことは
あんたは他人を諦めてない…諦めなくていい…少なくとも私は桜を向いてる…
橘ことは
だからあんたもこっちを向きな…そうすればきっと…
橘ことは
あんたが望んだものになれるよ…
桜遥
ダッ!

すると桜はどこかに向かって走り出す。
桜遥
不良がヒーロー気取りかよ!ケンカに勝つくれぇ、オレも出来んだよ!
桜遥
何がボウフウリンだ!何が街の盾だ!
桜遥
めちゃくちゃかっこいいじゃねえか!
ドゴッ!

桜は立ち上がってた最後の不良に一発蹴りを入れた。
橘ことは
…ニッ
百鬼あやめ
桜は…本当にやるよ…
これは…喧嘩しか取り柄のないド底辺の嫌われ者が…街の英雄になる物語だ…

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