りうらside
また、炎の中
何回目だよ
前、案内人に止められたときに聞こえた声
あれは、お父さんと叫んでいた
あの子供の声は、きっと
りうらなんでしょ
その途端、ガツンと頭を殴られるような感覚
ガンガンと痛み出す頭
全てが引っ張り出される
嫌な記憶、苦しい記憶、最低な記憶
全部、りうらが悪いの?
___が死んだのも?
熱い、熱い、熱い
頬を撫でる…いや、殴る勢いで燃え盛る熱風
炎の勢いは止まることを知らず
頭の中が絶望という単語で埋め尽くされる
心臓がバクンバクンと煩い
赤に染まる部屋に、別の赤色が差し込んでくる
ゴオォという音の中に、別の音が混じり出す
誰かの叫び声
何かの倒れる音
これまでは自分達に何の関係もなかった、あの車の音
騒がしい、騒がしい、煩わしい
心が傷ついている中、さらにそこに塩を塗ってくる音
ああ、俺を一人に世界はしてくれないんだな
絶望し、悲しみ、苦しみ、そしてまた絶望する
こんな無限ループ経験したくもなかった
____の匂いが充満するこの部屋の中
りうらは一人、泣いていた












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!