学校に着くとバタバタと多くの人が体育館に移動していた。
『…何事?』
「あー…今日あれか色決めか」
『そういえば』
そうだな、と思い朧気に昨日のホームルームの担任の言っていたことを思い出す。あんまり記憶にないけど。
『色決めね…何色があったっけ』
「赤、青、黄色、緑、紫、黒。3年が6組あるから6色。」
『何色がいい?』
「青かな」
「俺紫!」
『私はまぁ…なんでもいいや…』
「聞いたのそっちなのに」
階段を上がり、教室の扉を開けると数人しか居らず、多くの人は早々体育館に向かったらしい。
リュックを置いて私達も足早に体育館に向かう。人で溢れかえっていたが、比較的人が少ない前の方に移動した。
『私は…赤がいいなぁ、黒もいいけど、』
「赤とか絶対いやだわ、黒ならまだマシか」
べー、と嫌悪感丸出しで舌を出すシス。そういえば、花束持ってきた人は今何してるんだろうか。あれから何もアクションがないが、諦めてくれたのだろうか。大分花は萎れてきたけれど。
マイクから早く並べと急かされる。ざわざわと騒がしくなりながら列になって私達も自然と名簿順になった。
一応機能している生徒会からくじ引きの箱が代表に渡される。きゃあきゃあ言いながら私たちのクラスも色を引く。
引かれた色は青だった。バニの理想通りになってしまったな。
『(モチーフ何になるんだろ…青だし、なんでも出来そう。)』
周りが盛り上がっている中でそんなことを考えてた。興味無いしねそんなに。と言って、盛り上がれない薄情な自分は言う資格は無いよなと毒吐きながら。
+
「青色になったのでワタシ達のモチーフはアラジンになりましたー!!」
その後、モチーフが決まりぱちぱちと拍手している間に係決めが始まった。2年はそんなにやることが無いが、担任からの推薦で体育祭の実行委員…まぁ、体良く雑用係を押し付けられた。これだけはめんどくさくてやりたくなかったのに。
バニやシスも私がやるなら、と立候補したが各クラス1人でいいと断られ渋々引いた。その代わり男子たちに連れられて行ったけど。
+
「だっるなんで俺推薦するわけ、あいつ」
『シスの顔面の良さに気づいちゃったかぁ、』
「俺もマスク剥ぎ取られそうになったの怖すぎる」
『バニたち顔がいいからねー』
昼休み、人気のない空き教室で追ってくる魔の手から逃げた2人を慰めつつご飯を食べる。流石に撒けたようだ。
『女子たち、噂してるよ。かっこいいって』











編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!