第12話

12
53
2026/05/19 09:00 更新

数日後――。

テスト期間に入り、学校はいつもより静かだった。

休み時間でも問題を出し合う声が聞こえたり、廊下で単語帳を見ている人がいたり。

そんな中でも、AMPTAKメンバーの騒がしさは変わらない。
tg
英語ってなんでこんなに難しいの!?
at
それ昨日も言ってた

図書室。

あなたの下の名前たちは今日も勉強会をしていた。

……と言っても、半分くらい雑談になっている。
kty
あなたの下の名前、ここ教えて

けちゃがノートを差し出してくる。
あなた
えっとね、この公式を使ってーー

説明していると、周りのみんなも集まってきた。
mz
え、なにそれ
akky
俺もわからん

気づけば小さな授業みたいになっていて、あなたの下の名前は思わず笑う。
tg
先生優しー!

騒がしい空気。

でもその時、図書室の入口からひそひそ声が聞こえた。
mb
あの子、最近調子乗ってない?
mb
AMPTACに囲まれてるからって

あなたの下の名前の手が止まる。

胸がざわつく。

まただ。

聞こえないふりをしようとしても、言葉が刺さる。

すると次の瞬間。
pr
……うるさ

低い声が響いた。

驚いて顔を上げると、ぷりっつが立ち上がっていた。

図書室は一気に静かになる。

ぷりっつは入口の方を見ながら言った。
pr
陰でしか言えないなら黙ってたら?

空気が凍る。

女子たちは気まずそうに顔を逸らし、そのまま去っていった。

あなたの下の名前は戸惑ったままぷりっつを見る。
あなた
……ぷりっつくん

すると彼は少し気まずそうに頭を掻いた。
pr
ごめん、言い方キツかった
pr
でも、あなたの下の名前が傷つくの見てる方が嫌だった

その言葉に、胸がぎゅっと熱くなる。

あなたの下の名前は俯きながら、小さく呟いた。
あなた
……ありがとう

すると突然。
akky
はいはい空気重い終了ー!

あっきぃが勢いよく立ち上がる。
akky
糖分足りてない!購買行こ!
mz
お前勉強しろよ
akky
脳には甘いもの必要なんですー!」

すぐにいつもの空気へ戻っていく。

みんなの笑い声に包まれながら、あなたの下の名前はそっと思った。

前だったら。

こういう言葉を一人で抱え込んで、泣いていた。

でも今は違う。

守ってくれる人がいる。

隣で笑ってくれる人がいる。

そして、自分自身も少しずつ強くなれている気がした。

図書室の窓から夕日が差し込む。

オレンジ色の光の中で、あなたの下の名前は静かに笑った。

もう、“一人ぼっち”じゃなかった。

プリ小説オーディオドラマ