今日はとても良い日だと思っていました。
太陽の光を浴びる事など出来るわけがありませんが、何だか暖かな雰囲気が私を包み込んでくれていました。
毎日のように作業業務を終わらせて、彼女の帰りを待っていました。
「アスミン遅いなぁ、先にご飯だけ食べとくか...」
晩御飯の席を取り呑気に食堂を見渡していた時でした。
[緊急警報、緊急警報、O-06-20-A何も無いの脱走が確認されました。職員は直ちに戦闘の準備を...]
O-06-20...確か昨日収容された奴だった___
「そうだ、アスミン新しくALEPHの管理を任されたって..!まさか!」
「アスミンを助けなきゃ..!」
僕は後先何も考えず席を立ち走り出しました。
「アスミン、仲間が死んで辛かった時も...いつもそばにいてくれて...」
なんだか良くない空想が頭を巡り、走馬灯のようにアスミンとの思い出が駆け巡りました。
「ついた...アスミンは..!」
そこには収容室の扉の前で倒れている、アスミンがいました。
「おい、大丈夫か!!!」
アスミンは血だらけの手で何とか力を振り絞ったかのようにぼくの服を握り叫びました。
「助けて...助けて...」
アスミンは苦しそうにボクを強く掴みました。
「大丈夫だ...アブノーマリティはもういないからな!直ぐに連れて行ってやるから...」
その時点で助からない事など分かっていましたが、ぼくはアスミンを助けようとしていました。
「サイモン...助けて...助けて...」
「もう大丈夫だからな...血は塞げばまだ...」
「助けて...サイモン...助けて...助けて...サイモン...」
何かがおかしかったと思います。あの時点で僕はアスミンを置いて逃げなければならなかったのでしょうか?
「助けて...サイモン...サイモン...」
皮膚が少しずつ赤く変色していっていた。
「おい!大丈夫か!?なんか変だぞ!?」
「サイモォォァンンン...タァスケェテェェェァ..!」
既にソレはアスミンではない事など理解できていました。
「お前...誰なんだ!?」
"ソレは助けてと言いました"
「サイモン...」
「good bye」












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。