第6話

嫉妬する理由なんて、お前に分かんないだろ
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2025/07/23 13:37 更新
体育館の隅で、あなたはホワイトボードとにらめっこしていた。

練習メニューのチェック、備品の確認――ひとつひとつを丁寧にこなす姿に、"高橋藍"がふらっと近づいてくる。
高橋藍
あなた、ほんとに仕事早いね!あのさ、さっきのスパイクの軌道、俺どうだった?

あなた
えっと……すごく良かったです。クロスが前より深くて、ブロッカーも反応できてなかったですし……!
目を見て褒めるあなた。頬がほんのり赤くなっていた。
高橋藍
ほんま?やった!あなたに褒められると、マジで自信出るんよなあ
照れたように笑う藍。その言葉に、あなたの顔はますます赤く染まっていく。
高橋藍
あれ、顔赤い?


あなた
えっ…!そ、そんなことないです!暑いだけです!!
 (そんなに、赤かったかな、)
あなた
へへ、
表情が少し緩み、余韻で笑ってしまう、


















小川智大
……何がそんなに楽しいわけ?
背後からひやりとした声が届いた。振り返ると、小川がすぐそこに立っていた。
あなた
え……?


小川智大
藍と、楽しそうだったな。顔、真っ赤にして。
あなた
いや、!そうゆうんじゃなくて!あの、なんていうか、
あなた
全然そんなこと──っていうか見てたんですか?




















小川智大
別に、たまたま目に入っただけ……お前が誰と話してようがどうでもいいし…
そっぽを向いて、ボトルの水を飲む小川の耳は、ほんのり赤い。

嫉妬を誤魔化すように、わざとトゲのある言い方をする彼に、あなたは困惑しつつも思わず微笑んだ。



あなた
小川さんって、嫉妬とか……します?
小川智大
……
けれど、小川は何も答えなかった。
無表情。沈黙。
ただ、スマホをいじる指が止まったまま、視線を外の夜空に向けていた。
あなた
……あ、ですよね! なんか、変なこと聞いちゃってすみませんっ
私は慌てて誤魔化すように笑って言葉を重ねた。
あなた
私なんかに嫉妬する必要が無いですもんね……!





















小川智大
……“私なんか”って、何?
あなた
……え?
小川智大
お前が、誰かと話してて笑ってるだけで、ムカつくのに?
声は静か。でもその一言一言に棘があって、ぞくりと背筋が震える。























小川智大
言っとくけど、俺、お前が他のやつに見せる"可愛い顔"全部、嫌い。
小川智大
見せんな
あなた
……っ


小川智大
嫉妬?当たり前じゃん
小川智大
俺のこと、煽ってんの?
あなた
そ、そんなつもりじゃ……


彼の瞳は真っ直ぐで、少し怖いくらいに真剣で、私の事を見つめていた、
近い、距離が、










小川智大
あれー?おかしいな、藍くんと話してないのに真っ赤になってますけどー?
くすっとバカにしたように笑ってくる
小川智大
ほんと、隠し事下手くそだな、
あなた
っ…






この、毒舌王子がっ!!

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