あなたside
はぁ。家帰ったら親はいないんだろうな
本来なら…
まきの家泊まっとるはずやのに。
しゃーないよな。
気まずくなりそうやもん笑
薄暗い部屋
微かに北風が吹いて寒い部屋…
その中に1人の私
この中に先輩達がいたらどれほど明るく、暖かくなるんだろう。
重 「 俺の家泊まらん? 」
淳太先輩の頭を叩く大毅先輩。
後輩と先輩じゃないみたいに
仲がいい。
私にハグをして眉を八の字にさせて帰っていく望先輩…
あざとい…
私と二人きりになると声のトーンが低くなる先輩。
怒られるのかと思って焦っていると
頭の整理が追いつかない
どういうこと?嫌い…?
その言葉で少し安心した
急に下を向く先輩
気分が悪いのかと思い顔を覗こうとしたら
嫌われた…?…
こんなかっこいい先輩に……?
そして大人気な先輩に?
私が落ち込んでいると、ふと先輩の耳が目に入った
リンゴのように真っ赤な耳……
これは気分が悪くもなく…怒っているのでもなく……
照れてる…
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!