痛いという感情をもう忘れた。
毎日殴られてたら当然だ。
ウザいヤツ?
いつウザくした?
ていうかメリーさんって……
人を痛めつけてそんなに楽しいか?
全く……無感情な奴らだ………
いつものことすぎて返事してしまった。
でも、やらないと言ったら
何回殴られるんだろう。
家に帰った。
誰もいない。
父も母も失ってからずっと独り
ピロロロロロ………
本当に鳴った……凄い……
家にスマホないから、
家にある古い黒電話でしか通話はできない。
ガチャッ
電話に出てみる……
でも、声が幼い気が……?
ピロロロロロ……
ガチャッ
あれ?何でこんなに興奮してるんだ?
"普通"なら怖がるはず……
そっか……
死ねるからか。
ピロロロロロ……
そんな事を思っていたら、また次の電話がくる。
ガチャッ
静かに電話を切る。
もし、アイツら(いじめっ子)のイタズラ電話
だったら絶対許さない。
死ねる機会がイタズラだったら許さない。
ピロロロロロ…‥‥
いよいよ最後の電話だ。
生きて居るうちに空気をいっぱいに吸っておく。
ガチャッ
"貴方の後ろにいるの。"
バッ
振り返ってみるとそこには………
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。