振り返るとそこには私とおなじ制服を着た
どこかで見たことのある男の子が
私のイヤホンケースを持って立っていた
私は拾ってもらったイヤホンケースを受け取り
軽く会釈をして帰ろうと振り返った
内気な私は喋りかけられるのを避けて
すぐ帰ろうとしたけど、
歩き出す前に声を掛けられてしまった
予想外のことを言われて
付けていたイヤホンを片耳取り
また後ろを振り向いた
目を大きくして なるほど とでもいうように頷く先輩
あまりの美貌に少し圧倒された
呑気そうに口を大きく開けてニッコリ笑う先輩
そんな呑気さについつられてふっと笑ってしまった
先輩の またね という言葉に少し違和感を感じつつ
軽く会釈をして
またイヤホンをつけ駅までの道を歩いた
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!