"このことは、時が来るまで黙ってる"
あの一家は、そう決めた。
悪くない判断だと思った。
だって、今は誰1人欠けず幸せなんだから
鎖で縛られた過去だって
夢に溺れてしまった過去だって
ちょっと大きなものを失いかけた過去だって
過去を振り返る余裕なんてないほど、今が楽しいのだから。
きっと、あの人なら
あの人達なら、大丈夫だろう。
あの日から数年
あの人たちは、この病院を手伝ってくれるようになった。
らんはもう全てを知っていた。
兄が全て、妄想だったこと
父と母が死に、自分まで殺されかけていたこと
兄が、ナイフを手にしたことがあること…
でもそんな事実を知って尚、笑うようになった。
嘘ではなく、自分の本心で笑ってくれた。
如何なる過去があろうとも
消えずに、癒えることがないような
俺らでも治せないような
そんな傷をかかえていたとしても
らんは今、"幸せに笑っている"。
時には休憩も挟んだりして
本気でこの病院を守っていく。
俺らはもう3人じゃなくて
最強の6人で。
六奏精神病棟。
俺の、…俺らの出会いの場所でもあり
大切な、思い出の場所。
これからも、6人でかけがえの無い思い出を創っていく。
"家族。"𝑭𝒊𝒏.
2023/12/19
ご愛読ありがとうございました!
実は初めて作品を完結させました…
長くてごめんなさい。
また、別の作品もよろしくお願いします!
もしかしたら、これの番外編とか…なんなら2章も出しちゃったりするかもです 笑
では改めて、ありがとうございました!












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!