___レイside
:
:
With You and demon
首、とんだ!!
嘘だろ、
何で___
鬼は足で追ってきたやつの顔を踏みつけると、長い剣をザクリと顔に差し込んだ。
くそっ…最悪のタイミングで来やがった…!
こいつが派手に暴れ回ったからか…?
息絶えた様子の鬼は俺達が落とそうとしていた地下におちていった。
追手が来なければ
手筈通り今ごろあなたと共にエマ達の元へ戻って__
エマ達は無事か!?
もうだいぶ離れていると思うけど……
ここからじゃわからない。
知る術も知らせる術もない…!
俺はあなたの手をもう一度強く握り直した。
逃げるしかない。
でも……
敵の数……まだ他にいる。もっと多い。
2匹じゃ少なすぎる。
それにあいつ…
あの首を…巨体を一撃で斬りとばした!!
一撃で……!!
……数も力も差がありすぎる。
どう動く!?
どう逃げる!?
チクショウ…!
エマ達が無事かどうか知りたい…!
せめて、あなただけでも____
そうか、ひょっとしてこいつら……
だったら___
あなたに合図をして二人でバッグからハサミを取り出していると、鬼の声がこちらに響いた。
あの背丈と髪の色…
黒髪の方は恐らく上(16194)か特上(81194)
そして茶髪の方は特上(32194)の"鎖の子"だ。
だとしたら確実に…無傷で捕えねば。
俺達はハサミで静かに木を削った。
やっぱり、エマ達は無事だ!!
まだ見つかっていない!
奴らが見つけたのは俺達二人だけ。
__こいつには一匹も食われてはいません
__他の子はどうした?
だから俺達以外がどうなったのか突き止めたがっている!
探りを入れて反応を見て
投降のゆさぶりをかけている。
こいつらは今現在
エマ達が生きているのかもどこにいるのかも
掴めていない。
ならば、俺達のとる策は一つ!!
奴らの注意を全て俺達に引きつける!
とにかく俺達だけを追わせるんだ!
__必ず戻るから
そのつもりだった__でもエマ達の元へはもう戻れない。
今狙われたらエマ達は終わりだ。
逆方向へ逃げてできる限り引き離す!
できるか?
いやできるかじゃねぇ、やれ!!
__ずっとあなたの隣にいる
__ゆびきりげんまん、ずっと一緒だよ!
あなたの俺の手を掴む力が強くなった。
心が読まれてるみたいで一瞬ドキリとした。
いや、俺は死なねぇよ。
誓ったばかりだ。
俺は生きて、家族を守る。
あなたとずっと一緒にいる。
俺達を探しに来たらコレを見つけてくれ。
木に「GO 06-32 PURSUER」と削った。
エマ達ならきっとこれで気づいてくれる。
次はB 06-32で会おう。エマ!
俺達は手を繋いだまま隠れていた木の裏から飛び出す。
鬼達の目がスッと鋭くなった。
鬼達の視線は鋭いまま。
信じてないようだ。
その嘘は別に疑っていい。
俺とあなたはマフラーで隠れていた首筋の番号を見せつけた。
そうだ。
どの道お前らは特上と鎖を追うしかない。
俺とあなたは手を離して走り出した。
"左手"が冷たくなっていった。
__エマside
:
:
With children
しばらく走っていると、ピィイイイ!と甲高い謎の音が響いた。
その場にいる皆で警戒態勢をとるが、しばらく待っても何も来ない。
ギルダは一歩踏み出して、全員が思っているであろうことを問うた。
全員が黙り込んだ。
レイとあなたなら大丈夫…
大丈夫……!
ありもしない確信に縋っている自分に見て見ぬふりをしていた。
私は先程のあなたの言葉を思い出した。
__必ず戻るから
あの二人は私が傷つく嘘はつかないって私が一番知ってる。
知ってる、知ってるから。
信じてるから。
だから……、
ロッシーが不安そうに見上げてくるので私は笑って頭を撫でた。
私は来た道を引き返して走り出す。
あの獣鬼ならレイとあなたは大丈夫。
きっと大丈夫!
もしその途中で…追手に遭遇していたら
……あれ?
視界が歪んだ。
走り出した子供達の後ろで、バタッと何かが倒れる音がした。
振り返る。
エマは倒れ込んで意識を失っていた。
アンナとギルダが駆け寄ってエマを抱き抱えた。
エマの左側から血が出ていることに気づく。
いつから…?
エマはずっとこんな状態に耐えながら走っていたの!?
なら、同じように"発信器"を切り落としたあなたも…
皆が意気消沈していると、奥からズズズ、と聞きなれない音がした。
そちらを向くと、何者かが現れた。

⚠︎主の絵、文字でありAIや拾い画などではございません。
⚠︎悪用は御遠慮ください。
【𝐟𝐬𝐭 𝑬𝒑𝒊𝒔𝒐𝒅𝒆_Rei】_君の隣で












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。